☆この小説はイネの十四郎さんより投稿して頂いたものです。著作権はイネの十四郎さんが持っておられます。

イネの十四郎作 黒船館秘話
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第4話:棘 鞭 地 獄

 今宵は、私SanKakuが黒船館のサロンで開催された特別調教ショーの様子をご報告申し上げます。
 調教される愛奴は広須江 涼子。
 ショートカットと特徴有るキュートな口元が愛らしい、人気の愛奴です。

 涼子は全裸に剥かれた姿でサロンの中央ステージに引き出されて参ります。
 そして、そろえた両手を前で縛られ、天井から伸びた鉄金具に吊られます。
 高さは、そう、手首が頭より少し上に来るほどでございましょうか、ひじは軽く曲がっております。

 目一杯引き上げて、つま先立ちにするのもまた美しいものでございますが、これにはまたこれの良さがございまして・・・。

 両手を吊り上げられた涼子の体は、どの部分も無防備でございます。
 手首の他は、体にはいっさい縄も掛けられておりませんから、縄や衣服がせっかくの鞭の威力を減じてしまう、と言う事は無いのでございます。
 この姿勢が鞭打ちには最もふさわしいと申せましょう。

 ここでは責める側も女性、そう、女王マキでございます。
 まず手になさったのは先が幾つにも分かれたタイプ、「九尾の猫」などと呼ばれる鞭でございます。

 さあ、始まりです。
 女王マキの鞭は、涼子のおしりに集中します。

 ビシッ、ビシッ、ビシッ、ビシッ・・・・

 鞭は間髪を置かずに降り注ぎます。

 5回、10回・・・

 涼子のかわいいおしりは見る見るうちに赤く染まっていきます。
 九尾に広がった鞭の形が、いくつも、いくつも、おしりの上に赤くスタンプされて参ります。

 最初はじっと耐えていた涼子ですが、やがて「アッ!」「アッ!」と、美しく歌い始めます。

 じっと踏みこらえていた足が、右に左によろめき出します。
 右足、左足・・・打たれるたびに涼子のひざが上がります。
 腰が前に後ろに揺れ動きます。

 さながら「鞭の舞い」とでも申しましょうか。
 両手を目一杯に吊り上げなかったのは、涼子の「舞い」を見るために計算済みだったことなのでございましょう。

 女王マキの鞭は、なおも涼子のおしりへと打ち下ろされ続けます。
 涼子の口から流れる「歌声」は次第にクレッシェンドし、やがてフォルテシモに達します。
 耐えることも限界を迎え、肺から絞り出すような悲鳴があがります。

 涼子は自分の手を吊り上げているロープをぐるぐると自分の手に巻き付けて行きます。
 こうすれば少しでも楽になると思っているのでしょうか?

 引きちぎらんばかりに腕でロープを引っ張ります。
 頭をその腕の間に埋めるようにしてこの苦痛に耐えます。

 まるでロープにしがみつこうとしているかのようです。
 このまま、ロープにすがって、懸垂のように体を持ち上げてしまうのではないかと思われるくらいです。

 やがて涼子のおしりは、白いところが無いほどに赤く染まりました。

 今度は、腰、背中、脇腹、太もも、内股、ふくらはぎ、乳房、と、涼子の体中に赤い九尾の形が刻印されて行きます。
 涼子の「歌」も「舞い」も「懸垂」も佳境でございます・・・。

「さあ、お前の好きな、一本鞭だよ!」

 女王マキは黒い革で編み上げられた鞭に持ち替えます。

「どうだ、この音! いい音だろう!」

 一本鞭が床に打ち付けられます。
 風を切る音も「ヒュッ」ではなくて「ヒョッ!」と、速くて重い音になります。

 バシン!

 床を打つ鞭の音は、かなりの重量感を持っています。

 依然として涼子は手を吊り上げられたままの姿勢です。
「ハア、ハア」と、肩で荒い息をしています。
 先ほど打ちすえられたおしりは、すでに真っ赤、他の体の部分も鞭痕がじわじわと赤みを増して行きます。
 そんな体で涼子は、これから一本鞭の洗礼を受けなければならないのです。

「向こうをお向むき!」

 女王マキは涼子に体の向きを指示します。
 思いどおりのところに鞭が当たるように・・・。
 涼子はすでに相当調教されているのでしょう、おびえながらも命令には従順です。

「覚悟をおし!」

 この言葉が合図です。

 ヒョッ!、バシッ!

 第一撃が脇腹にヒットしました。

「クゥ・・・・・!!」

 あまりの激痛に、涼子は声すら出せません。
 のけぞった姿勢のまましばらくは身動きも出来ず、息を詰めてじっと痛みが遠ざかって行くのを待っています。
 脇腹には、みるみるうちに幅2~3㎝はあろうかというミミズ腫れが、一本鞭の当たったとおりの形に盛り上がってきます。

 苦痛に硬直した涼子をしばし鑑賞した後、第二撃が・・・。
 先ほどのものと平行に二本目のミミズ腫れが走ります。
 詰まっていた息が、吐き出されます。

「・・・アッ、アアー、ああああああ!!!!」

 悲鳴が上がります。
 後は堰を切ったように絶叫がほとばしります。
 涼子は口をいっぱいに開き、顔をゆがめ、叫び続けます。
 もはや絶叫は止まりません。

 一本鞭の威力でございますか?
 私は一度、打ち手の手元が狂って、愛奴を吊るために組まれた鉄パイプに当たったのを見たことがございます。
 鞭が当たった鉄パイプは「キィィィィィ~ン」と、いつまでも、いつまでも、鳴り響いておりました。
 まるで固い金属で打ったのではないか、と思われる程でございました。

 これが、生身の体に当たるのです。
 ご想像いただけるでしょうか?
 そして、一本鞭で打たれる女は、どの女も決まって第一撃の時にはあまりの痛さに声さえ出せないのでございます。

 三撃、四撃・・・

「九尾の猫」とは比べものにならない、激しい威力です。
 じっと耐えていることなど出来はしません。
 涼子は身をくねらせ、体の向きを変え、可能な限り動き回って鞭から逃れようと必死です。
 しかし、全裸で両手を吊り上げられた彼女に、この鞭を防ぐ術など何もないのでございます。

 せめて、手が使えたら・・・・。
 手で体の柔らかい部分を守れるのに・・・。

 追いつめられた涼子が思いつくのは膝を高く持ち上げる事です。
 手がだめなら、せめて足で体をかばいたい・・・。
 今の涼子は「わらにもすがる思い」なのでございます。

 しかし、悲しいことではございませんか、所詮は足であります。
 限界がございます。どんなに高く足を持ち上げたところで体などかばえるものではございません。

 彼女のそんな必死の思いをあざ笑うかのように、鞭は容赦なく体に打ちこまれていきます。
 そして、それは身を守ろうとした太ももにも、内股にも、ふくらはぎにも、赤い条痕を刻んで行くのでございます。

 女王マキは、今度は一本鞭を二つに折り曲げて持ち、涼子の胸にねらいをつけました。
 二つ折りにすることで鞭の重さと速度はさらに増します。
 そして鞭をふるう間隔も短くする事が出来るのです。

 鞭は涼子の乳房を見事にとらえます。
 柔らかい乳房が プルルン とふるえ、あの蛇のようなミミズ腫れが浮き出てきます。

 右から、左から、二つ折りにされた鞭は間髪を入れず、往復で、両の乳房をとらえます。
 乳房が激しくふるえ、乳首がはね回ります。

 乳房を一本鞭でなぶられる苦痛と恐怖は、それはもう想像を絶するものでございましょう。
 涼子は、とうとう耐えきれず鞭から逃げようとあがきはじめます。
「九尾の猫」でも、逃げることだけはしかった、完全に調教済みのはずの涼子が・・・。

「逃げる」と申しましても、涼子が移動できるのは、両手を吊っている縄が結ばれた天井の吊り金具を中心にして、わずかに直径二メートルほどの範囲でございましょうか。

 それでも涼子は、可能な限りマキから逃げよう、離れようといたします。
 上半身はあまり遠ざかれませんから、いきおい腰を引いた姿勢となります。

「お、お許し下さい!、お許し下さい・・・・・」

 離れられるだけ離れて、涼子は哀願します。

「お願いします、お許しを・・・」
「許してなるものか! さあ、ここへ来るんだ!」

 女王マキが厳しく命じます。

「お許しを・・・」

 涙ながらの訴えを鞭の音が却下します。
 涼子は、泣きながらまたステージの中央へ戻って参ります。
 このあたりはさすが黒船館で調教された愛奴と言うべきでしょうか。

 逃げようとした罰に、女王マキの鞭はいっそう激しいものになります。
 背中やおしりに二つ折りにした鞭が何回も炸裂します。
 涼子は先ほど逃げようとしたときとは反対の姿勢で、移動できる限界まで追いつめられます。

 胸や腰がグッと前に突き出されます。
 もうこれ以上前には進めません。
 そんな涼子の背後から、なおも鞭が追いかけてきます。

「ぁあ、あ、ああー!」

 顔がこちらに向いているので、絶叫する表情がよく見えます。

「これはどうかしらね?」

 女王マキは鞭を交換しました。
 それはまるで薔薇のような、トゲの生えている一本鞭です。
 女王マキはその鞭を両手で伸ばし持って、涼子の赤くなった胸をこすります。

 乳房から鳩尾へ、そして腹部へと、トゲでこすられた傷が付き、血が滲んでまいります。
 ゼイゼイと荒い息の下から、新たに涼子の悲鳴が上がります。

 これだけでも十分な拷問になることでございましょう。
 このあたりは、さすが黒船館諜報部拷問課のマキと言えましょう。

 女王マキはその鞭を今度は涼子の股間に通し、グッと上に引き上げ、さらに前に後に動かします。
 すぐにトゲが食い込み、鞭は動かせなくなります。

「まあ、いやらしい、くわえ込んじゃったのね」

 女王マキは涼子の顔をのぞき込みながらニヤリと笑みを浮かべます。
 トゲ鞭は涼子の秘裂の真ん中を通過し、柔らかい肉襞に挟まれてその中にすっかり埋もれているのです。

 女王マキはその鞭を涼子の股間から力一杯引き抜きます。
 最も敏感な部分を無数のトゲが通過して行きます。
 トゲ鞭は鞭としての本来の機能以前に、十分過ぎるほど彼女を苦しめます。

「あなたに、耐えられるかしら?」

 女王マキは猫をあやすように、涼子のあごの下を撫でながら尋ねます。
 しかし、優しい言葉とは裏腹に女王マキの振るう鞭には渾身の力が込もっています。

 新しい鞭が涼子の体に炸裂し、巻き付きます。
 それは、まるで吸い付いたように体から離れません。

 女王マキにグイッと引かれて、鞭はようやく涼子から離れます。
 そこにはあの太いミミズ腫れ、いや、そのミミズ腫れの上に点々と、無数のトゲの食い込んだ痕が・・・。

 そう、どう例えたらよろしいのでしょうか、長いジッパーのような、と申しましょうか、手術で傷を縫い合わせた痕、と申しましょうか...

 うまく言えないのですが、鞭に植えられた無数のトゲの痕が、太いミミズ腫れの上にくっきりと乗っています。
 今までの赤い鞭の痕とは違って、はるか遠くからでもくっきりとその痕は見えます。
 そう、使い込んだ麻縄のような鞭痕、と申せば一番近いでしょうか・・・。

 体に巻き付いた鞭の形のとおりにそんな傷が付くのです。
 一本鞭のミミズ腫れの上に、トゲが食い込み切り裂いた傷がくっきりと付くのです。

 この傷を撫でてやりたい、私はそんな誘惑に駆られます。

 第二撃、三撃・・・、

 鞭は鳥肌の立つような素晴らしい「痕」を涼子の体に刻み付けていきます。
 涼子は狂乱状態です。

「ヒィーーーッ!、キィーーーッ!アァーーーッ!」

 甲高い絶叫がこだまし続けます。

 涼子は足をばたつかせて暴れ回ります。
 トゲの痕からは血が、小さなルビー色の玉となってにじんできます。
 それを見た女王マキの手に、いっそう力がこもります。

 何本も、何本も、忌まわしいトゲ鞭痕が涼子にまとわりついていきます。
 ばたついていた涼子の足が膝からガクッと崩れます。
 いわゆる「腰砕け」の状態です。

 もはや涼子は足の力が抜けて自力で立ってはいられないのでございます。

 吊られた腕がまっすぐ上に伸び体重はすべて縄に預けられます。
 体がブランコのように揺れ動きます。
 涼子は踏ん張ろうとしますがだめです。
 足は空しく宙を掻くばかりです。

 そんな涼子を、トゲの生えた一本鞭が、なおも容赦なく責め続けます。
 女王マキに体の向きを変えられ、あるいは縄を中心にくるくると体が回ってしまい、涼子は体のあらゆる方向から鞭を浴びる事になるのでございます。

 もしも、これが拷問でございましたなら、涼子はとうにすべてを白状し、あるいは濡れ衣すらも甘んじて受け入れ、それと引き替えに責め苦から解放されたことでございましょう。

 いえ、どんな屈強の者でも、この一本鞭の拷問には耐え切れず、白状と、責め苦からの解放を選ぶでありましょう。
 しかし、これは拷問ではないのです。
 涼子が苦痛に悶え、絶叫する様を鑑賞するための残酷なショーなのでございます。
 涼子を責め苛む事にその目的があるのでございます。

 涼子が苦しめば苦しむほど、それは「美」なのでございます。

 際限もなく加えられる責め苦・・・。生身の体が演じる妖しの地獄絵図・・・。
 乗馬用の堅い鞭、先端に特別な金属製の鈴を付けた一本鞭、スパンキングラケット、ガス管用のゴムホース、太いピアノ線...
 今宵このあと、涼子の肌をいっそう美しく染め上げるために用意されているメニューの一部でございます。

 そして私の足元には、一人の少女が、白い裸身を晒して、はいつくばっております。
 首輪から延びた鎖は私の手に握られております。
 そう、少女の運命と共に・・・。

 この鎖も、明日は別の使い方をしてみよう、そんな想像をする私の横で、少女は鞭が風を切るたびにビクッとふるえ、目をそむけます。

「しっかりと見るんだ! 目をそむけるな!」

 少女の髪をつかんで顔を上げさせましょう。
 涙がにじんだその目に、しっかりとこの光景を焼き付けさせましょう。
 少女の手が、体が、唇がわなわなと震えております・・・。

 わかっているね?
 そう、明日は、お前の番なのだよ・・・。


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