☆この小説は「愛と官能の美学」のShyrockさんより投稿して頂いたものです。著作権はShyrockさんが持っておられます。

shyrock作 イブ 悪夢の標的
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第3話


 イヴが使用したボールペンを直後に触れてみたり、彼女が書いた書類を必要も無いのにコピーしてみたり、また彼女がクリーニングに出すために投入した白衣の臭いを嗅いだりと、数々の奇怪な行動をとっていた。
 またイヴの休憩中には彼女が携帯しているところを、ドアの影からこっそりと覗き見していることもしばしばあった。そのため、上野はイヴに恋人がいることも知り、彼はひとり嫉妬に燃え狂い悶々とするのであった。

 ある日、ナースコールが鳴り響いた。
 またもや阿久夢からであった。

「早乙女さん、阿久夢会長からよ」

 受話器をとった看護師は当然のごとくイヴに伝えた。
 イヴは阿久夢が入院している510号室へと向かった。

 阿久夢は腹を押さえ便秘を訴えた。浣腸をして欲しいという。
 嫌だが患者からの願い出を拒むわけには行かない。
 個室なのでイヴはその場で浣腸を行い、数分後に部屋内のトイレに行くよう阿久夢に伝えたあと部屋を出ていった。
 浣腸はやむを得ないとして、普段は大した用事も無いのに繰り返しナースコールする阿久夢に対して日増しに苛立ちが募り始めていた。
 相手のことをよく思っていないと、つい言葉づかいも事務的になってしまう。

 阿久夢はそんなイヴの態度を不満に感じ、ある日、上野を呼びつけた。

「上野部長、君は看護師に対しどんな教育をしとるんかね。この部屋担当の早乙女という看護師の態度はまるでなっとらんじゃないか。看護師の不心得はその上司である部長の責任だ。上野部長、このままでは君を降格するしかないね」
「か、会長、それだけは、それだけはご勘弁ください!お願いです!看護師を厳重に注意し是正させますので、どうかお許しください!」
「注意?この前も君は同じ事を言ったじゃないか!今日で2度目だよ。あの早乙女という看護師は失礼極まりない!先程、私が腹痛を訴えた時の浣腸の仕方は何だね。全然便秘が治っていないじゃないか!今回だけはもう我慢がならない!」

 上野は顔面蒼白になり狼狽するばかりであった。
 金時のように真赤になって怒る阿久夢とまるで対照的であった。

 上野は何度も頭を下げただひたすら謝罪した。

「申し訳ございません。お腹立ちはごもっともですがどうかご容赦ください。彼女へは私からよく言い聞かせますので、ここは何とぞ穏便に」
「穏便に?ほほう、それではこうしようじゃないか。部長があの早乙女看護師に注意をする時私も同席する。それと・・・ふっふっふっ、ちょっと耳を貸してくれ・・・」

 阿久夢は薄笑いを浮かべながら小声で上野に耳打ちをした。

「早乙女看護師は浣腸がとても下手なんじゃよ。この前も浣腸のあとすっきりしないばかりか腹がずっと痛んで大変だったんだよ」
「え?そんなことがあったんですか」

続く→イブ 悪夢の標的 第4話

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