45日調教―女銀行員理沙・二十八歳 東根 叡二
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NY出張前夜、結城理沙を誘拐したのは同僚だった! 行員たちを虜にする美脚、麗しい朱唇、艶やかな双臀――気品あふれる28歳の身体を独占し、隅々まで貪る生活。抗う心とは裏腹に、一日一日、理沙の隠された性が露わに……誘拐犯と二人だけの監禁室で、女の悦びに満ちた声が響く。45日調教の果て、美麗な牝奴隷はどこまで堕ちてしまうのか?


☆タイトルに惹かれて買ったが大失敗。私には全く抜けない内容だった。私は「調教」と言う言葉でBDSMを想起し、45日とあるからこの期間で嫌がる女性を堕としてしまうのかと思ったのだが、心まで堕ちているようには読めなかったのだ。確かに体は性的に感じてしまうようになり屈服した様子だが、その辺りの心理描写がおざなりで取って付けた感が否めなかった。私のようなソフトSM嗜好の人間にとっては特にそうだが、BDSMとは互いの心が結び付いて始めて成立するものであり、本書のような設定なら初めは嫌っていた女性が調教によっていかに籠絡され心が堕ちていくかを描いて欲しいのである。残念ながら大半が「調教」でなく「凌辱」になっていたと思う。特に前半はヒロインの心理描写もほとんどなく、監禁されて乱暴されると言う行為のみが描かれているようで、全く抜く事が出来なかった。
 これはあくまで私個人の感想であり、官能小説に心理描写など不必要と言う人もいるだろう。実際45日もの調教で緻密な心理描写なんかやろうものなら膨大な量になり、展開が遅くてとても読めたもんじゃないと、なると思う。ただ私の性癖ではヒロインが堕ちていく心理を読むのが興奮して抜ける部分なわけだ。低い評価を付けるが、女性を監禁して性的に凌辱するシチュエーションがいいと思うなら購入しても良いと思う。性の嗜好は人それぞれだから。


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