蔭丸忍法帳―伊賀四姉妹 越後屋
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時は慶長一六年。服部半蔵からお福(後の春日の局)の暗殺を命じられた伊賀四姉妹は、愛液滴る女陰で男達を篭絡し暗躍をはじめる。しかし、お福の警護に当たる美濃忍者・蔭丸もまた、自在に屹立する摩羅で女を操る閨房術の使い手だった。徳川二代将軍秀忠の跡目存続問題を、蔭丸と四姉妹の淫乱の限りを尽くした闘いを通して描く、官能忍法帳。


☆越後屋さんはソフトSM指向の官能小説を書く作家だと思っているので、そのうもりで読んだしレビューしたいと思う。結論から言えば、媚薬責めや焦らし責めを駆使して女を性の歓びで堕とすソフトSMの常道を踏襲しており個人的には満足のいく出来。性癖さえ合えば、ズリネタとしての実用性は高いと思う。仲間からも蔑まれる醜男で閨房術専門の蔭丸が、強くて美しいくの一四姉妹と対決して、セックスの実力だけで一人ずつ倒していき、最後は同じ閨房術師の美女を籠絡し性奴隷に堕とすと言うロマン溢れる展開には拍手喝采。
 一方気になる点も多々あって、特に四姉妹と蔭丸の対決で致命的な弱点になってしまったお陸の二刀流。刀が重過ぎて長時間保たないのはわかるが、力を使い過ぎてしばらく動けず赤子同然になってしまうのは、隙だらけで使えない。とばっちりを食ってお勢まで捕まってしまうが、まるでわざと負けて蔭丸に犯されたかったみたい。それらしき描写もあるが、男勝りのお陸の被虐願望が現れたものと読めば良いのだろうか?


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