女囚騎士セリシア〈2〉 羽沢向一

514-oWwX7YL__SX303_BO1,204,203,200_


辺獄砦から王都へと帰還したセリシア。彼女は国王となったガルチクを暗殺する手段を得るべく、過去に自分を魔成術で改造した魔道士を求めて辺境の都市へ逃亡するが、そこで賞金稼ぎの集団に囚われてしまう。その団長はかつて親衛隊でセリシアが不正を暴いた部下だった。恨みを募らせる男の手で、嬲り者にされる女騎士。街の広場で磔にされ、奇怪な魔成獣に責められる痴態を晒し者にされてしまう。そして敵女魔道士に操られた民衆によって、搾乳刑に処せられるセリシア。何十本もの手指で乳房を揉みまくられ、白濁した薬液を乳首から噴き出して恥辱の絶頂に導かれる。襲いかかる男たちのおびただしい精液と肉根に、女騎士はただ被虐の喘鳴をわななかせるのみだった…。


☆好きな作家だが、残念ながらこれは失敗作と思う。男勝りの女戦士が着脱不能なビキニ鎧の触手で二穴を責められ堕ちる趣向作のはしりで、そのアイディアは高く評価出来るが、一種の肉体改造が行き過ぎると官能小説として成立しないのである。作者はヒロインを肉体的に痛め付ける「凌辱」でなく、快楽をおぼえさせて籠絡する(ソフト)SMを志向していると思うのだが、グロテスクな肉体改造で気持ち悪いと言うのが率直な感想である。過激にしようとする意図はわかるが、やり過ぎであろう。あくまで私個人の性癖に照らした意見に過ぎないが。

羽沢 向一レビュー一覧