第50夜 淫蝶
淫蝶

 名門女子高に娘の入学と自分の就職を決めた、色白ハーフの美人英語教諭。だが、校長の狙いは彼女の美しい肉体だった。娘まで奴隷に堕とされ、肉体装飾を施された母娘は淫らな蝶となって天に舞い上がる。(約4万9千字)

12.夫を裏切り娘まで性奴隷として陵辱者に捧げる(2747字)

「奥様はとても緊張して一瞬目が回られたご様子です。何心配はいりませんよ」

 一旦会場のお客さんも引けた後、校長先生は私やまりあと一緒に、待っていた主人にあいさつに来られました。全く校長先生の大胆不敵ぶりには驚かされてばかりです。

「あなた大丈夫よ。予定通り校長先生とお話しに行って来るわ……まりあ!」
「よろしくお願いします……」

 ああ、私は何と罪深い女なのでしょう。こうして堂々と主人を裏切り、さらにかわいい愛娘まで飢えた狼に差し出すようなマネをしてしまうなんて……校長先生の前で緊張し切りのまりあは、私に促されて消え入りそうな小声で頭を下げました。でも、もう私は蛇に睨まれた蛙も同然で、校長先生の望まれることをどうしても拒絶出来ないのです。今も官能の芯をジーッとくすぐって止まない淫蝶と、股間の前後を抉り立てる股鎖の呪縛が、私を標本にされた蝶のようにピンで繋ぎ止めているようでもありました。そしてそんな私をいいことに、校長先生はもう1人の昆虫採取人を連れて来られました。

「ところでご主人、実はうちの教頭も今日の演奏会にいたく感動したようでして……」
「教頭の山本です。いやはや本当に素晴らしい演奏会でした。まりあさんも素晴らしかったですし、奥様のお美しさも……」
「こ、これはどうも……ありがとうございます」

 口下手な主人は、上の立場の校長先生と教頭先生に恐縮しきりで、ぺこぺこと頭を下げています。まさか自分の妻と娘がこの2人にいかがわしい狙いを付けられているなどと、夢にも思ってはいない様子です。

ーーあなた、ごめんなさい……

 私は胸が張り裂けそうな辛い思いになりましたが、愚直な主人が欺されていく姿を見ながら、妻として許されない気持ちが初めて芽生えるのを感じて愕然としました。そのきっかけになったのは、こんな時なのに股鎖の「おちんぽ」をいつの間にか食い千切らんばかりの勢いでギュッと喰い締め浅ましく歓びを貪ってしまっている、はしたない自分に気付いてしまったことでした。

ーーあなたが、放っておくからいけないのよ……あん、おちんぽ、気持ちいい……もっと、もっとお!

 それは私が本当に主人を裏切り、校長先生の女になってしまった瞬間だったかも知れません。

「そこでご相談があるのですが。教頭もこのように申しておりますし、茶話会の後で奥様と娘さんをディナーに招待させて頂けませんか?」

 狡猾なやり口だと思いました。いきなり教頭先生と一緒にディナーなどに誘えば不自然ですが、校長先生と茶話会を持つことを承諾させておけば、話がスムーズに運ぶのです。

「うわあ、いいなあ……」
「こちらこそ、妻と娘をよろしくお願いします……」

 妹は単純に羨ましがり、主人の方も案の定欺されて頭を下げてしまう始末でした。

「それでは今夜はお美しい奥様と娘さんをお借りしますぞ」

 しゃあしゃあとそう言ってのけた校長先生に、主人の頭は上がりません。ふとまりあはどう思っているのかと見ると、やはりガチガチに緊張して目線を伏せ慄えているようでした。その可憐そのものの姿に、私は自分自身を重ね合わせていました。

ーーまりあちゃん。恐がらないでいいのよ、一緒に……

 私の中に住みついた悪魔がそう囁いたのかも知れません。

「吉野まりあさん。フルートは昔から吹いているのですか?」
「はい」
「学校は楽しい?」
「はい」
「お母さんは家では優しいの?」
「はい」

 まりあを囲み4人で開かれた「茶話会」は思った通り校長室で開かれました。私から花束を贈呈されることや、終わった後こんな会があることを全く知らなかったまりあは、かわいそうなくらいかしこまってソファーに浅く腰掛け、膝を固くとじ合わせ両手を置いて、蚊の鳴くような小声で他愛ない質問に答えていました。出されたケーキと紅茶に手を付けようともしていません。

「甘いものは好きじゃないのかな?」

 校長先生が少し焦れたようにそうおっしゃると、私は母親でありながらまりあを生け贄に捧げる決意で答えてしまいます。

「いえ、甘いものは大好物ですわ。まりあ、出して頂いた物はおあがりなさい」

 そう言った私もケーキと紅茶に口を付けて見せると、まりあもようやくホンの一口ずつケーキを口に運び始めました。

ーーああ、かわいいまりあちゃん……

 虫も殺さぬと言う表現がピッタリのおしとやかなまりあの仕草は、母親から見ても危険な愛らしさに満ちていました。フランス人形のような容姿と合わせて、男性の嗜虐欲をいたく刺激してしまうに違いありません。「肌の露出を抑えて男性を刺激しないように」と言う母の教えも有効ではないように思われました。崩れた服装の女子高生より、完璧に制服を着こなしたまりあのような美少女の方が男性にとって魅力的なはずで、校長先生も教頭先生もズボンの股間をカチカチにしておられるのがわかってしまいました。

「まりあ、お砂糖とミルクを頂きなさい」

 そう言った私が砂糖を3杯にミルクまでティーカップに入れてあげると、まりあはちょっと拗ねたように頬を膨らませて見せました。まりあは本当に甘いものが大好きな上に甘えん坊ですが、お砂糖を3杯も入れてしまう子供っぽさを暴露されるのが気に入らないに違いありません。

ーーまりあちゃん、無理して飲まないでもいいのよ……

 紅茶の中におクスリが入っているのだろうと推測し、わざわざそれを飲ませようと画策した私は、いざとなるとまりあが罠に掛からないでくれる淡い期待も抱かざるを得ませんでした。まりあの陵辱に手を貸そうとしているのかどうか、私は自分の本当の気持ちがわからなくなって来ました。

「熱!……」

ーーまりあ! もういい、それを飲んじゃダメよっっ!!

 母親として最後に残った良心の呵責に心中悲鳴を上げたのもむなしく、まりあはフーフー息を吹いて冷ましながらおクスリ入りの紅茶を飲んでしまいました。まりあの陶器のような真っ白な顔に赤みが差し、目がトロンと潤むとソファーに脱力してしまった体が沈みます。

 私はもう耐えられなくなって、校長先生にきつく抱き着くと唇を合わせて頂きました。しばらく陶然と時の経つのも忘れて甘美な口吻に身を任せた私は、唇を外した校長先生に言われて涙が出てしまいました。

「娘さんをセックスフレンドに引き入れる覚悟が出来たようですな。全く呆れた欲求不満の母親ですよ……」
「違います……」
「ははは、もう良い。言えば言うほど辛いだけですよ、吉野先生。しゃべらなくて良いよう口を塞いで上げましょう……」

 それは校長先生らしいお優しさだったと思います。私は口に丸い穴開きボールを詰め込まれて言葉を奪われました。同じ意味合いで、昏睡しているまりあの鼻を摘んだ教頭先生もボールを詰め込まれたようです。


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