ドクトル・マノン《Trans Beauty》トランス・ビューティ 4 由紀かほる

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由紀かほるが標榜する「奇想天外、驚天動地、荒唐無稽なるアンチ・ノンフィクションの恋愛大ローマン」の代表的長編大作第四幕。


《あらすじ》

「東亜コンチネンタル病院」の理事長、伊保内甚一らによる奸計によって、一ヶ月間、セックス奴隷として仕えると云う《契約》を結ばされた精神科医、甲田麻音(まのん)。

オトコたちによる24時間の《徹底玩弄》はいよいよ猖獗(しょうけつ)を極めた。

理事長の甥で、妾の子である外科医の古東猫麿。
理事長のベテラン秘書、毛里仁吉。
若い麻酔科医、真希多拓磨。

四人のオトコたちは昼夜を問わず、麻音の卓越したボディを貪って、己の欲望を満たした。

「Female Supremacy」(略称FS)
すなわち、絶対的な女性上位の社会の実現を目指す、21世紀のイデオロギー。
そのトップに君臨し、同時にその象徴でもあった麻音は、執拗なオトコたちの《徹底玩弄》によってはじめて男女のセックスにおける「おんなの歓び」を知ってしまう。

オトコどもの命令により、麻音は吉原にある《アルカディア Ⅱ》にて、客を取らされることになった。
やって来る客は、それぞれが特別の嗜好、変った性癖の持ち主に限られていた。
その際、ウェブサイトに乗った麻音の自己紹介文は、次のようなものだった。
《超新人登場!現役のおんなドクトルが、覚悟の超風俗嬢に転身!
 身長一七四センチ。
 バスト八四センチ。
 ヒップ九四センチ。
 超有名大学医学部卒業。
 二八歳。
 貌、スタイルに絶対の自身あり。
 得意プレイ・すべて。
 即尺、オッケイ。
 アナル、オッケイ。
 全身、乳房洗い。
 全身、舌舐め洗い。
 全身、オマ×コ洗い。
 性交と射精の回数、無制限。
 NGプレイ・なし。
 性感ポイント・全身。
 中でもバスト。
 揉み方は思いっきり強く、長い時間の徹底した搾り上げ、捏ね上げられるのが一番感じます。
 モットー・お客様の快楽のために全身全霊を捧げて、ご奉仕します。
 あらゆるご希望にすべてお應えします。
 万一、ご希望に添ない場合は、サービス料、入浴料をお返しします。
 この部屋の中では、お客様はご主人様で、わたくしはおんなセックス奴隷です。
 何なりとお申しつけ下さい。
 万一、不都合や至らない点がありましたら、その場で身体に教え込んで下さい。
 ビンタで教え込んで下さい。
 二度とミスしないように、最低でも一〇発叩いて下さるよう、心より強くお願い申し上げます。
 また、おんな奴隷は恒にお客様の脚もとに土下座して、許可なく二本の脚で歩いたりしません。
 頭はお客様のオチ×コ様より、恒に下に置きます。
 おんな奴隷は部屋に入ってすぐのセックスのご要望にお應えするために、お客様の前では恒にオマ×コとアナルを濡らしております。
 いつでも、どんな体位でも、即セックス可能です。
 また、おんな奴隷はお客様の快楽のためにこの身体を提供するのものであり、決して自らの快楽を追求するものではありません。
 よって、如何なる場合に於いても、決してオルガスムスに達するような失態はいたしません。
 万一、イク(射精する)ようなことがあった場合は、入浴料、サービス料を全額お返しし、さらに謝罪料として一〇万円をお支払し、また、次回のご入浴を無料にさせて頂きます》

 はじめに、オーナーである璃子による試験では、ピンヒールブーツで全身を踏みつけらた。
 続いて、最初にやって来た客は、10代の頃から数々の性犯罪に手を染めてきた孫田という元性犯罪者だった。

 そして、二人目の客として顕れたのは、大人しそうな小柄な初老のオトコだった。

 額賀と名乗るオトコは、部屋に入った途端、怖ろしいほどの醜悪で、残忍な素顔を顕(あらわ)にして、麻音を徹底的に蹂躙しはじめるのだった。

 オトコから浴びる徹底した暴力と、残酷な命令に、美しく熟れたおんなドクトルのボディは、あらたな官能の境地へと鎮められていくのだった・・・

「ドクトル・マノン《Trans Beauty》トランス・ビューティ」の一連の濡場にあって、もっとも苛烈で、妥協なき責めが、ついにはじまる。


☆個人的には由紀かほるの最高傑作だと思っている「黒衣の性隷」のスピンオフ作品と言うことで、大いに期待していたシリーズだったけれど、私の苦手な肉体的暴力で痛め付けるプレイが増えて来て、読むのが辛くなって来た。

 もちろん苦痛を与えられる事で、性的にひどく興奮して悦びを覚えるのも、マゾヒズムの表現として十分アリなのは理解出来る。現にボロボロに痛め付けられたヒロインはひどく女性器を潤おわせ、オトコ達はペニスを猛らせている。だが、私の嗜好では快楽と羞恥で調教する色責めに特化して欲しかったのである。

 非常に失礼な言い方になるが、SMの理念を追求するあまり、エンタメ度が低くなっているように思う。特に私のように暴力シーンが苦手な人には薦められないと思う、


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