盤上の向日葵(上) 柚月裕子

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 お早うございます、二次元世界の調教師です。羽生善治解説のミステリー「盤上の向日葵(上)」にレビューを書きました。

「孤狼の血」で度肝を抜かれて以来の柚月裕子。題材は将棋らしいし、何より羽生善治解説と言うのを見て、読むしかあるまいと、書店で購入した。

 上巻だけの感想だが、羽生善治がモデルと思われる天才棋士に、挑戦する上条桂介が村山聖に思えてならなかった。そして比較の対象ではないと思いながら、ノンフィクションの名作「聖の青春」を思い出してしまう。当然だが、上条桂介の生き様が丁寧に描かれても、リアリティでは敵う筈がなく、所詮フィクションだよな、と思ってしまったのが正直な感想である。実業界から転身して、タイトルを争うような一流棋士になる、と言うのも今の時代にあり得ないし、とやや意地悪に思ってしまった。

 偏屈だが腕は立つ先輩刑事に振り回される新米刑事、と言うのは「孤狼の血」と同じパターンで、作者得意の手法なんだろうと推察。丁寧に捜査の様子が描かれて、十分納得しながら読んだ。

 余計な事を考えたので、あえて最高評価としないが、下巻で最高評価になるだろうと、期待している。本当に丁寧な描写でグイグイと引き込まれる、エンタメ作品だった。


広島敗戦10度目の2桁失点 鈴木&堂林が猛打賞も…今季を象徴する投壊に泣く
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4回、床田に代えて代打・長野を球審に告げる佐々岡監督(左)

 カープはこの間三連勝したばかりのヤクルトに借りを返される大敗。やっぱりね。