小説 イタリア・ルネサンス2 フィレンツェ 塩野七生

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 こんにちは、二次元世界の調教師です。レビューを書きました。

中世ヨーロッパの国際情勢に翻弄される男女の悲恋を、ドラマチックに描いて感動的だった前巻に比べ、残念ながら私にとって少し魅力に乏しい内容だった。国際問題と言っても、結局メディチ家の内紛と言う、フィレンツェの国内問題なのが、今一つ地味だったように思う。

 史実では不明とされている、アレッサンドロ公暗殺の動機を、彼の荒淫の手が、ロレンティーノの妹に及ぼうとしたためだ、と言うのは塩野七生の創作と思われるが、既に未亡人の妹ではドラマとしてやや弱い。それも含めて、何ともやり切れない後味の悪さは、小説として気になった。史実に忠実であれば、仕方ない、と言うしかないが。

 マキアベリを始め、ルネサンス期の政治思想についての議論は興味深かったが、肝心のストーリーは精彩を欠いた印象。