第85夜 貴婦人隷属の縄化粧
貴婦人隷属の縄化粧

 新人女優だった留美は、美貌とスタイルの良さを見初められて、20歳以上年上の実業家と結婚し、歴史ある財閥の家に入る。20年たった今でも、全く衰えを見せない容色の貴婦人として、皆に慕われる彼女は、何不自由のない生活を送っていた。母親似で美形の長女も、父親の才を受け継ぎ、将来有望な跡継ぎ息子の長男も、順調に成長し、留美は幸福の絶頂にあったのだ。ところが、夫が長期出張で不在の時、長年忠実に仕えて来た執事に知らされたのは、夫の不始末を告発する衝撃的な事実であった。


【登場人物】

♂高柳建策・・・65歳。長い歴史ある財閥の長で、資産家の大富豪。高柳商事代表取締役だったが、現在は引退。しかし、お目付役として依然権勢を誇っている。40歳を過ぎてから、20歳以上年下の留美と結婚した。
   
♀高柳留美・・・43歳。透き通るような色白で、典雅な顔立ちの、着物が似合う和風美人。新人女優時代に抜群の容姿を見初められ、高柳家に嫁入りした。今でも全く容色の衰えはなく、貴婦人と呼ぶに相応しい妖艶な美女である。

♀高柳祥子・・・18歳。高柳家の長女で、私立の女子高に通う3年生。母親譲りの清楚で色白な美少女。高柳家メイドの良美とは同じ学校の同級生で、身分の違いは関係なく、仲の良い姉妹同然に付き合っている。

♂高柳建一・・・15歳。高柳家の長男で、私立の中学に通う3年生。跡取り息子と期待され、幼少時より家庭教師を付けられて、勉学に励んで来た。その甲斐あって、目標とする名門高校の合格間違いなしの学力を持っている。本人は、まだあどけなさの残る、無邪気な少年であり、特に年上女性にかわいがられるタイプである。

♂黒木洋介・・・53歳。高柳家の執事。30年近く仕えて来て、信望も厚い。妻と死別し、一人娘の良美を、男手一つで苦労して育てて来た。事情を知った建策に、祥子の遊び相手として、良美も住み込みを許してもらい、中学入学時からメイドとして雇ってもらった。そのため、高柳家に並々ならぬ強い恩義を感じている。

♀黒木良美・・・17歳。洋介の一人娘で、高柳家のメイド。祥子の幼なじみだが、明朗活発で対照的な少女。よく日焼けし、男好きのする愛嬌のある顔立ち。小学生の頃から修行して来たので、今ではメイドとして申し分のない働きを見せている。家庭教師の金谷とは、将来を誓い合った公然の恋仲である。

♂金谷勝・・・・24歳。建一の家庭教師。元は学習塾の学生アルバイトだったが、あらゆる教科をこなし、生徒の評判も抜群な優秀さを買われ、大学卒業を待たずに高柳家にスカウトされた。現在は無事大学を卒業し、学習塾の講師として正式に採用されるかたわら、建一の家庭教師として英才教育を施している。高柳家で知り合った良美から告白され、既に結婚を前提とした交際を始めている。メガネを掛けた知的な風貌で、物腰の柔らかいソフトな印象の好男子。


4.密かな絶頂の魔味と子宮が歓ぶ中出し姦(4669字)

 黒木さんが出て行っても、着物姿で寝かされた私の手足は、大の字にガッチリと拘束され、手の施しようがありません。目隠しや猿轡は外され、分厚い羽毛布団を掛けられていますので、具合が悪くて寝かされてると言えば、ごまかせそうでしたが。

 それより差し迫った問題は、私の悩ましい箇所に固定された、淫具の微振動がもたらす、嫌らしい性的快感でした。先程、恐ろしい回数、絶頂させて頂いたにも関わらず、なおも快楽を求める己の欲深さが、恨めしくてなりません。でも、駄目なのです。乳首、女陰部、クリトリス、アナル、と各所を責められると、相乗効果で徐々に蓄積された快感を、私は唇を噛み締めて堪えるばかりでした。

ーーああ、だ、駄目ですう……こんな機械に感じるなんて、はしたない……で、でも気持ちいいんです、誰か助けてえ!

 こうして、どんどん耐え難くなる快感に追い詰められて、密かに悶々としていると、部屋の外から大勢の話し声が聞こえ、ギクリとしました。しかし、態勢を整えようにも、最早体中にわだかまる快楽は、どうする事も出来ず、オロオロするばかりでございました。

「奥様、皆様をお連れしました」

 何事もなかったかのように、そう言って扉を開けた黒木さんに続いて、まず子供達が入って来ると、私は緊張を新たにせざるを得ませんでした。まるでフランス人形のように、白が基調のドレスで着飾った祥子も、対照的に落ち着いた色合いの服を着ている建一も、母親の体調不良を、純粋に心配しているに違いないのですから。

「まあ。お母様、すごく汗をかいていらっしゃるわ」

 祥子が心配そうに、私の顔をのぞき込んでそう言うと、黒木さんがタオルを手渡します。ところが、私は娘の顔が近付いただけで、ますます荒れ狂う快感の嵐に、沈没する小舟のようなものだったのです。

ーー祥子、いけません! 触っては駄目!

 懸命に願っても、無駄でした。タオルを取った祥子の、色白で繊細な手指が、汗みずくの額に触れ、慈しむように汗を拭い始めると、私はウッと目を閉じていました。

ーーああ、イキます・・・

 あろう事か、私は心配する娘に見つめられ、汗を拭いてもらいながら、凄まじい絶頂を迎えてしまったのです。全身全霊で、声を出すなどの反応は抑えたつもりですが、それが仇になってしまったのでしょうか。私は途方もない快楽の大波にさらわれて、人事不省に陥ってしまいました。

「お母様!」
「母さん!」
「……大丈夫よ」

 ハッと気付くと、子供達が驚いていました。私は壮絶な絶頂の余韻で、かすれた小声を出すのが精一杯でした。

「私、奥様のお着替えを用意させて頂きます!」
「良美も、こう申しております。今日の所は、皆様もうお引き取り下さい」
「……そうして頂戴」

 こうして人払いをして頂き、不満そうだった子供たちも金谷さんと一緒に出て行くと、後に残されたのは、黒木さんと良美さんの使用人父娘。いつも着付けをして下さる良美さんですが、まさか、と思ったら、黒木さんが掛け布団をアッサリどけてしまいました。すると良美さんは驚きもせず、ニッコリ笑って言ったのです。

「あら、奥様、素敵なお格好ですわ」
「先程、お嬢様に汗を拭かれた時、奥様は気をおやりになったのだよ」
「祥子ちゃんが知ったら、驚くわ。奥様、結構大胆ですこと」

 裸身を亀甲縛りにされ、女性器と乳首に振動淫具を付けられた私を見ても、全く動じない良美さん。それどころか、黒木さんとの会話は、とてもいつもの信頼がおける父娘とは思えない、明け透けなものでございました。私は余りの事に、一言も口を挟むことは出来ません。

「奥様はこの後、私が満足させて差し上げる。お前はこのバイブレータを抜いて差し上げなさい」

 何のためらいも見せない、良美さんの手が掛かって、私は口走らずにはいられませんでした。

「待って下さい! そんなの、お構いなく」
「奥様のお召しをお手伝いするのは、私の務めですから」
「奥様は、もっとそれをくわえていたいのですかな。良美、ゆっくりと抜いて、奥様を楽しませて差し上げるのだぞ。奥様、入れる時より、抜かれる時の方が、歓びは増すものでございます」
「そんな! あ、あ、ああ……」

 黒木さんにけしかけられた良美さんは、本当にゆっくりと抜き取りを始め、私が出してしまう声は、恥ずかしい程、甘くかすれていきました。

「奥様は旦那様を、深く愛していらっしゃるのですね。締め付けがとてもきつうございますよ」

 良美さんは、自分の手には追えなかった、大きなバイブレータを、歓待してしまう私を、からかっているのでしょう。これが主人のもので型取った、特注品だと言う事も知っているのに違いありません。少し抜いては止め、意地悪く戻したりするのです。ウィーンと言う淫靡なモーター音と、ピチャ、ピチャと言う卑猥な水音が響き、たっぷり時間が掛かっている間に、私は性の歓びを叩き込まれ、悩ましいすすり泣きが止まらなくなっていました。

「良美、支柱を抜いて、奥様に想いをとげさせて差し上げなさい」

 最早我慢の限界でした。微振動を続けている、クリトリスに触れる支柱と、アナルに埋まった支柱が外される前に、良美さんが強く押します。私はここには書けない、浅まし過ぎる声を張り上げて、絶頂に達していました。同時に噴出した体液が、良美さんの手指と顔まで汚します。

「奥様、こんなに歓んで頂いて、光栄です」
「お前はもう戻りなさい。奥様、今夜は金谷君も宿まって頂きます。異論はございませんな」
「では失礼致します」

 良美さんが出て行くと、黒服のまま黒木さんが、股間から男性器を出して、私の目の前に突き付けて来ました。私はサッと目を閉じましたが、その逞しい勇姿は、クッキリと脳裏に焼きついてしまいます。そして焼けるように熱く、ドクドクと脈動する肉塊を、私の顔中に擦り付けた黒木さんが言いました。

「口をお開き下さいませ」

 もちろんそのような事が、出来るわけはございませんが、鼻を摘まれて開いた口に、その肉塊が強引にねじ込まれます。喉奥まで突かれると、苦しさにむせながら、こんな狼藉を働かれても、黒木さんを責める気分になれない自分に、愕然としました。それどころか、込み上げる性的興奮に包まれた私は、あり得ない欲望を覚えていたのです。

ーーこれが欲しい……

 黒木さんがアップに結った私の髪に手を掛け、男性器の出し入れを始めると、もうたがの外れた私は、クチュクチュと舐めしゃぶってしまいます。

「旦那様に、仕込まれたのでございますね。奥様は男性にとって、真に女神様のごとき理想の女性。おお、お出しさせて頂きます!」

 黒木さんが、口内に大量の射精をされましたが、主人とのプレイですっかり慣らされている私は、本来覚えるべき嫌悪を全く感じませんでした。それどころか、ごく自然に後始末をして、集めた精液をゴクリと飲み下します。そうすると、主人は射精前より、一段と固く男性器を猛らせ、私を愛して下さったものでした。主人でない男性に、こんな行為を働いてはいけない、と思っても、黒木さんを欲しがってしまう体を、もう意志で抑え付ける事は不可能だったのです。

「憧れの奥様に、命の息吹を吹き込まれ、天にも昇る心地でございます。では、心ゆくまでご堪能下さいませ」
「んああっっ!!」

 私の口から引き抜かれた男性器が、ズブズブと侵入して来ると、まるで脳が焼かれるような、強烈極まりない快感に襲われ、頭の中が真っ白になりました。すぐ近くなのに、遠くからの呪文のように、黒木さんの言葉が、機能不全に陥った頭に響きます。

「奥様は縛られて、抵抗出来ないのです。旦那様に遠慮なさる事は、ございません」

 かすかに残っていた、主人を裏切る罪悪感は、圧倒的な肉の歓びの前に、雲散霧消しました。ズン、ズンと、膣奥を突き上げられる度に、脳裏を快楽の火花が散り、何度も何度も絶頂に襲われます。

「いかに高性能のお道具より、女性の本能は、本物を選ぶもので、ございます。そして、最高の感激は、子宮に精液を浴びる事。この黒木、渾身の射精で、奥様の子宮に届けておみせしましょう」

 熱く爛れた膣内に、冷たい液体が掛けられ、奥に入って行くのが、確かに感じられました。そして連続絶頂の狂態を晒した挙げ句、私の意識は一瞬飛んでしまいます。

「奥様、ご満足頂けましたでしょうか」

 しばらく後に気が付くと、黒木さんは男性器をしまわれ、冷静沈着な黒服執事の姿に、戻っていました。しかしこれが夢幻でない事は、未だ大の字に拘束された、私の女性器から精液がこぼれていた事から、明らかでした。

「女性は子供を作る、本能があるのでしょうな。子種を付ける中出しを、歓ぶのは自然の摂理と言うもの……」

 黒木さんの言葉を聞きながら、事の重大さを改めて思い知らされた私は、絶望的な気持ちになって、しゃくり上げるような嗚咽を漏らしました。他の男性と通じてしまっただけでも、許されない事なのに、中に出された上、意識が飛ぶほどの絶頂に達してしまったのです。こんな恥知らずの女が、最早高柳の嫁でいる事は出来ません。

「良美が、味わった苦しみを、奥様もご理解された様子ですな。ご安心下さい。私はパイプカットしておりますので、女性を妊娠させる能力はございません」
「……ひどい人」

 いつの間にか私は、黒木さんに甘えて拗ねるように、言葉を絞り出していました。

「パイプカットと言う手術を、ご存じでいらっしゃいますか?」
「いえ、存じません」
「ほぼ百パーセント確実な、男性の避妊手術でございます」
「黒木さん、手を解いて下さいませんか。ああ……」

 この部屋のバスルームは、2人で入っても、十分な大きさの湯船を備えております。体を清めるためにと、黒木さんに伴われて入った私はしかし、後ろ手に頑丈な革手錠をはめられたままでした。一緒に入った黒木さんに、体を洗って頂くのです。

「旦那様とお入りになった事はございませんか?」
「そんな所は、結構です!」

 黒木さんの手指が股間に掛かり、私は参ってしまいました。今日1日の汚れを、清められるのは、ありがたいのですが、慈しむように優しく蠢く手指は、なおも私の官能を、燃え上がらせて止まないのです。

「さしづめ奥様が、旦那様にご奉仕されたのでは、ありませんか? 今は私がご奉仕致しておるのですから、お任せ下さい。奥様は何をせずとも良いのです。まさか、これ以上気分を出されたわけでは、ございませぬな」
「意地悪………そこは、いけませんっ!」

 黒木さんは何でもお見通しでした。主人と一緒に入浴した時は、私の方が主人の体を洗い清めるのが、常だったのです。黒木さんに股間まで清められて、なおもはしたなくエロティックな快感を覚えてしまう私は、彼の指が尻穴に伸びると、完全に屈服を覚悟しました。

「一番汚れておりますからな。奥様、気をやっても、よろしいのですよ」
「あ、あ、ああ……イキますう!」

 もうこれが、体の洗浄と言う名を借りた、愛戯である事をハッキリ告げた黒木さん。蜜壺と陰核、そして尻穴を同時に刺激されては、たちまち訪れる絶頂を避ける事は、叶いませんでした。

「やはり奥様は、尻穴が勘所の、立派なマゾでございます。もっと清めて差し上げましょう」
「もう十分よ! 許してえっっ!!」
「マゾの女性は、嫌がって見せるもの。イヤよ、イヤよ、も好きの内、と申しましてな」

 こうして、更に何度か強烈な絶頂に身を焼いた私。もうどう足掻いても、私の体は黒木さんに屈服してしまった、と認めるのに十分でございました。



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プチSM千夜一夜ものがたり第5期