こんにちは、二次元世界の調教師です。読書感想を書きました。

楊令伝 一 玄旗の章 北方謙三
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☆今巻のハイライトは、武松と楊令の立会。と言っても真剣勝負ではないが、死を覚悟した武松の業が、その拳にあると見抜いた楊令が、目にも止まらぬ早業で、スパッと切り落としてやるのだ。そして、一緒に食べてやるが、まずくて食えたもんじゃなかった、と言うのが、武松の業の深さを示していると思う。



 武松は業から解放されて、人が違ったように社交的になると同時に、楊令が次代のリーダーに相応しい資質を備えている事を確信するのだ。さまざまな人物に焦点を当てる描き方で、他にも印象的なエピソードが満載だったが、私はこれをハイライトとして選びたい。



 本格的な戦が始まる準備段階の話だったが、全く飽きず、緊張感を持って読むことが出来た。今後の展開に大いに期待している。