お早うございます、二次元世界の調教師です。この所夢中でプレイしていた「風雨来記4」。ほぼクリアしたので、感想を書きました。長文です。

風雨来記4

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☆Fogの社長が亡くなられ、名作「風雨来記」シリーズも終了かと、諦めていたところ、まさかの新作「4」が制作された事に、まず大いに感謝したい。初めて見たエンディングで、亡くなられた宗清社長や風水嵯峨さんの名前を確認して、胸に迫るものを感じ、「2」のヒロインの一人真鶴がゲスト出演する事を知って、驚くと同時に期待を新たにした。そして、悪戦苦闘の末、3人のヒロインのトゥルーエンド、一人旅での真鶴ルートや徳山ルートをクリア。コンテストは「4位」までだが、ほぼ目的を達成。ここで一区切り終えて、このシリーズの伝統も踏まえた上で、感想を述べてみたい。

 主人公の変更に伴い、「2」までと、「3」「4」が、同じ傾向でグループ分け出来るようだ。ああやっぱり「風雨来記」だなと、懐かしさとホッとする安心感を覚えた部分と、若干の不満を感じた部分があるので、どちらも感想として述べてみる。

 「風雨来記」らしさを感じた部分では、まず故風水嵯峨さんの音楽。そのまま使われている曲が沢山あり、制作者のリスペクトを強く感じた。主人公のルポライターが、コンテストに記事を書いて、順位を競う、基本的なゲームの流れも変わらず、らしさを満喫した。らしいんだけど、不満だったのは、一見さんお断りな、難易度の高さ。ルナティックである。取材スポットの多さにも関係するが、「3」からは自力クリア不可能で、今作では初めから攻略サイトに頼った。正直普通にプレイしていたら、ヒロインルートを進められたとは思えず、「ちあり」に至っては、会えただけでも幸運なくらい。百もあるスポットの内、大半が隠しスポットだし、万一ノーマルエンドにたどり着いたとしても、それから周回でやり直しを要求するのは、凶悪過ぎて制作者の頭がおかしい。心が折れたのは、年寄りの私だけだろうか。

 さらに「3」からの主人公が、あり得ないくらい博識な上に饒舌で、膨大なテキストを読まされるのには参った。自然災害や環境破壊など社会問題に言及し、気鋭の若手ルポライターらしい、硬派な文章には感心したが。

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 従来の「風雨来記」から、大きく変わったのは、恋仲になったヒロインと、必ず分かれるシナリオの変更。「ノーマルエンド」では分かれるのだけど、「トゥルーエンド」では結ばれるのは、より一般化を目指したものと思われるが、凶悪な難易度なので成否は微妙。個人的感想では、メインヒロイン「日陽」とのハッピーエンドは良かったと思うが、「垂」「ちあり」は無理に結び付ける必要は感じなかった。特に「ちあり」ストーリーは唐突で、ギャグかと思ったくらい。

 まとめると、実写画像の美しさなど、「風雨来記」シリーズが正統進化した部分は評価するが、「バッドエンド」必至など、シリーズの持つアクをマイルドにしようとした部分は微妙。余りにも難易度が高過ぎるマイナスも加味し、このシリーズで初めて満点評価は控えたい。