☆この小説は「羞恥の風」のとっきーさっきーさんより投稿して頂いたものです。著作権はとっきーさっきーさんが持っておられます。
とっきーさっきー作 ツレがスケベ小説に染まりまして……
もしもである。
結婚を前提とし、将来を約束し合った男性パートナーが、突然に『官能小説を描きたい!』と声を上げれば、女性側はどう対応すればいいのだろう?
少々驚きもするが、冷静に考えれば『ふ~ん、あなたに作れるの?』とか。
『面白そうね。完成したらわたしにも読ませてよ』とか。
『悪いことは言わない。時間の無駄だから止めなさいよ』などが、レギュラータイプの回答だろうか。
なかには『それ、どこで発表するの? もしプロの目に留まって出版なんてことになったら、版権の半分はわたしのモノだからね』とかいう、したたかな女性もいるかもしれない。
そして『もしも』が現実に置き換わり、男が『官能小説を描きたい執念』をメラメラと燃え出させた時、パートナーの女は……?
その薄紅色に染まった裸体を差し出し、羞恥に身を焦がしながらも……
『これもエッチな小説のためだから』と……
【登場人物紹介】
山口涼花(やまぐち りょうか)
本作品のヒロインで、20才の女子大生。
恋人の吾郎とは一年前ほどにバイト先で知り合い、現在は同棲中。
一風変わったところのある吾郎に振り回されながらも、その彼を一途に愛する美少女。
木下吾朗(きのした ごろう)
涼花の彼氏であり、現在20才。彼女同様に都心の大学に通っている。
男気のある優しい性格だが、最近は彼女である涼花とのセックスに満足していないらしい。
ある朝、突飛もないことを涼花に相談し……
第7話 オナニーは愛する人の息遣いと共に
「ふはぁっ! はあぁっ! 吾朗ちゃんっ、イク……いくよぉっ、せえのぉっ!」
吾朗と交わした一方的な約束どおりに、涼花は声を張り上げていた。
喉がかすれるほど声帯を震わせて、エクスタシーの頂点を知らせようと。
「はあぁっ! 涼花ぁ! 俺もぉっ、せえのだ!」
その合言葉を受けて、向き合う吾朗も絶叫する。
野太い声で愛する人の名を呼ぶと、指の輪っかに力を込めた。
「いぃ、イクゥッ! イク、イク……涼花ぁ、飛んじゃうぅぅっっ!!」
「ンハッ! で、出る……!」
宙に浮いた白い下半身が、グラグラと揺らいだ。
太腿の筋肉が固く緊張している。
その付け根で、左右にぱっくりと開いた紅い亀裂を指のペニスが貫いていた。
ジュブ、ジュニュとハシタナイ肉音を響かせ、膣奥を目指して最後の一突きを放った。
「はあぁ、熱いよ……吾朗ちゃんの精液、とっても……んふぅ、ヤケドしそう……」
膨張した肉の切っ先から、白い液体が飛んだ。
腰をめいっぱいに反らせた吾朗の股間から、幾筋もの男の体液が噴射される。
涼花の汗ばむ首筋に、赤らんだ乳房の肌に、キュートなへその窪みに、慎ましい陰毛と、その真下でトロトロに溶かされた恥肉の刻みに……
赤ちゃんの卵がキーワードの液体が降りかかる。
絶頂を迎えて、小刻みな痙攣を披露する女体に男のエキスを染み込ませていた。
涼花と吾朗のオナニー饗宴は、肝心の小説の中でどう描かれたのか?
淫らな饗宴の最中に消えたりょうかは、果たして心地よい絶頂感に浸れたのであろうか?
「ねえ、ねぇ、吾朗ちゃん。あのさぁ、小説のことなんだけど……」
涼花はオズオズといった風に、吾朗に訊いた。
「いやぁ、我ながら力作だと思うよ、アレは」
その言葉を待っていましたとばかりに、吾朗が目を輝かせて答えてくれた。
「そ、そう……なんだ。エッチな小説に仕上がったってことだよね」
つい数時間前、眩しい陽の光を遮断してまで薄闇に仕立てたのに、今はカーテンを開け放っても真の夕闇が迫りつつある。
そんな暗いオレンジ色の空間で、涼花はホッと息を吐き出した。
安堵の気持ちと、やり切れない恥じらい。
それをミックスさせた複雑な感情を見せながら、ベッドから降り立った。
「ちょっとシャワーを浴びてくるわね。吾朗ちゃん、夕食は有り合わせのものでいいかな?」
均整の取れた白い裸体が不意に立ち止まる。
なだらかな曲線を描いて盛り上がるヒップと、手書きのような柔らかさを滲ませた背中のライン。
吾朗の目が追いかけているのを知ってか知らずか、涼花は腰を捻ってその二つを消した。
代わりにとでも言うように、ツンと上向く双乳をプルルと弾ませた。
前後にさせた腿の合わせ目から、楚々としたアンダーヘアの翳りも覗かせる。
「有り合わせかぁ……う~ん、今夜は俺がご馳走するからさ、どこかへ食べに出ないか?」
「えっ! ホントに♪ うん、吾朗ちゃんの奢りなら喜んで♪」
涼花の顔が花開いたように綻んでいた。
望まないオナニーだったのに、気づけば身悶えするほどの絶頂に達して、挙句、気だるい午後を過ごす羽目になった彼女は、子供のような笑顔ではしゃいでいた。
「超特急でシャワーしてくるからね。吾朗ちゃん、心変わりはダメだからね」
ソワソワとして、けれどもちゃっかりと念押しをする声を残して、涼花の姿が消えた。
慌ただしくパタンと扉が開閉して、ものの数秒もしないうちに鼻歌が聞こえた。
暫くの間吾朗は、涼花のハミングに耳を傾けていた。
少々音程が外れていて、しかしとても幸せそうで。
彼の脳裏には、手のひらのスポンジで肌を清める涼花の姿が浮かんだ。
また、生まれたままの姿を晒し、人の目に決して触れさせてはならない性の慰めを、彼のためだけに披露してくれた涼花の姿も。
「ちょっと身勝手すぎたかな?」
吾朗は呟いていた。
「だけどな、な~んかシックリこないんだよな」
吾朗は床に散らばったままの原稿用紙に目を落としていた。
「やっぱり……始めたからには、完成させないとな」
吾朗はしゃがんでいた。
半分だけ埋まった升目の文字に軽く目を通すと、もう一度、心地よい涼花の鼻歌に鼓膜を向けた。
「……中華かな? 和食……寿司かな? いや、洋食……おい、フルコースなんて無理だからな」
そして吾朗は、首をブンブンと振った。
ポケットに入れてある折れ財布を取り出すと、小銭と同居するたった一枚の紙幣を大切そうに抜き取った。
シワを伸ばして、両端を丁重に摘まんで、澄まし顔で佇む女性作家に涙目の視線を送った。
続く→ツレがスケベ小説に染まりまして…… 第8話 ディナーを共にして、エッチを共にして
戻る→ツレがスケベ小説に染まりまして…… 第6話 原稿用紙に刻まれる自慰の調べ
ツレがスケベ小説に染まりまして…… 目次
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とっきーさっきー作 ツレがスケベ小説に染まりまして……

もしもである。
結婚を前提とし、将来を約束し合った男性パートナーが、突然に『官能小説を描きたい!』と声を上げれば、女性側はどう対応すればいいのだろう?
少々驚きもするが、冷静に考えれば『ふ~ん、あなたに作れるの?』とか。
『面白そうね。完成したらわたしにも読ませてよ』とか。
『悪いことは言わない。時間の無駄だから止めなさいよ』などが、レギュラータイプの回答だろうか。
なかには『それ、どこで発表するの? もしプロの目に留まって出版なんてことになったら、版権の半分はわたしのモノだからね』とかいう、したたかな女性もいるかもしれない。
そして『もしも』が現実に置き換わり、男が『官能小説を描きたい執念』をメラメラと燃え出させた時、パートナーの女は……?
その薄紅色に染まった裸体を差し出し、羞恥に身を焦がしながらも……
『これもエッチな小説のためだから』と……
【登場人物紹介】
山口涼花(やまぐち りょうか)
本作品のヒロインで、20才の女子大生。
恋人の吾郎とは一年前ほどにバイト先で知り合い、現在は同棲中。
一風変わったところのある吾郎に振り回されながらも、その彼を一途に愛する美少女。
木下吾朗(きのした ごろう)
涼花の彼氏であり、現在20才。彼女同様に都心の大学に通っている。
男気のある優しい性格だが、最近は彼女である涼花とのセックスに満足していないらしい。
ある朝、突飛もないことを涼花に相談し……
第7話 オナニーは愛する人の息遣いと共に
「ふはぁっ! はあぁっ! 吾朗ちゃんっ、イク……いくよぉっ、せえのぉっ!」
吾朗と交わした一方的な約束どおりに、涼花は声を張り上げていた。
喉がかすれるほど声帯を震わせて、エクスタシーの頂点を知らせようと。
「はあぁっ! 涼花ぁ! 俺もぉっ、せえのだ!」
その合言葉を受けて、向き合う吾朗も絶叫する。
野太い声で愛する人の名を呼ぶと、指の輪っかに力を込めた。
「いぃ、イクゥッ! イク、イク……涼花ぁ、飛んじゃうぅぅっっ!!」
「ンハッ! で、出る……!」
宙に浮いた白い下半身が、グラグラと揺らいだ。
太腿の筋肉が固く緊張している。
その付け根で、左右にぱっくりと開いた紅い亀裂を指のペニスが貫いていた。
ジュブ、ジュニュとハシタナイ肉音を響かせ、膣奥を目指して最後の一突きを放った。
「はあぁ、熱いよ……吾朗ちゃんの精液、とっても……んふぅ、ヤケドしそう……」
膨張した肉の切っ先から、白い液体が飛んだ。
腰をめいっぱいに反らせた吾朗の股間から、幾筋もの男の体液が噴射される。
涼花の汗ばむ首筋に、赤らんだ乳房の肌に、キュートなへその窪みに、慎ましい陰毛と、その真下でトロトロに溶かされた恥肉の刻みに……
赤ちゃんの卵がキーワードの液体が降りかかる。
絶頂を迎えて、小刻みな痙攣を披露する女体に男のエキスを染み込ませていた。
涼花と吾朗のオナニー饗宴は、肝心の小説の中でどう描かれたのか?
淫らな饗宴の最中に消えたりょうかは、果たして心地よい絶頂感に浸れたのであろうか?
「ねえ、ねぇ、吾朗ちゃん。あのさぁ、小説のことなんだけど……」
涼花はオズオズといった風に、吾朗に訊いた。
「いやぁ、我ながら力作だと思うよ、アレは」
その言葉を待っていましたとばかりに、吾朗が目を輝かせて答えてくれた。
「そ、そう……なんだ。エッチな小説に仕上がったってことだよね」
つい数時間前、眩しい陽の光を遮断してまで薄闇に仕立てたのに、今はカーテンを開け放っても真の夕闇が迫りつつある。
そんな暗いオレンジ色の空間で、涼花はホッと息を吐き出した。
安堵の気持ちと、やり切れない恥じらい。
それをミックスさせた複雑な感情を見せながら、ベッドから降り立った。
「ちょっとシャワーを浴びてくるわね。吾朗ちゃん、夕食は有り合わせのものでいいかな?」
均整の取れた白い裸体が不意に立ち止まる。
なだらかな曲線を描いて盛り上がるヒップと、手書きのような柔らかさを滲ませた背中のライン。
吾朗の目が追いかけているのを知ってか知らずか、涼花は腰を捻ってその二つを消した。
代わりにとでも言うように、ツンと上向く双乳をプルルと弾ませた。
前後にさせた腿の合わせ目から、楚々としたアンダーヘアの翳りも覗かせる。
「有り合わせかぁ……う~ん、今夜は俺がご馳走するからさ、どこかへ食べに出ないか?」
「えっ! ホントに♪ うん、吾朗ちゃんの奢りなら喜んで♪」
涼花の顔が花開いたように綻んでいた。
望まないオナニーだったのに、気づけば身悶えするほどの絶頂に達して、挙句、気だるい午後を過ごす羽目になった彼女は、子供のような笑顔ではしゃいでいた。
「超特急でシャワーしてくるからね。吾朗ちゃん、心変わりはダメだからね」
ソワソワとして、けれどもちゃっかりと念押しをする声を残して、涼花の姿が消えた。
慌ただしくパタンと扉が開閉して、ものの数秒もしないうちに鼻歌が聞こえた。
暫くの間吾朗は、涼花のハミングに耳を傾けていた。
少々音程が外れていて、しかしとても幸せそうで。
彼の脳裏には、手のひらのスポンジで肌を清める涼花の姿が浮かんだ。
また、生まれたままの姿を晒し、人の目に決して触れさせてはならない性の慰めを、彼のためだけに披露してくれた涼花の姿も。
「ちょっと身勝手すぎたかな?」
吾朗は呟いていた。
「だけどな、な~んかシックリこないんだよな」
吾朗は床に散らばったままの原稿用紙に目を落としていた。
「やっぱり……始めたからには、完成させないとな」
吾朗はしゃがんでいた。
半分だけ埋まった升目の文字に軽く目を通すと、もう一度、心地よい涼花の鼻歌に鼓膜を向けた。
「……中華かな? 和食……寿司かな? いや、洋食……おい、フルコースなんて無理だからな」
そして吾朗は、首をブンブンと振った。
ポケットに入れてある折れ財布を取り出すと、小銭と同居するたった一枚の紙幣を大切そうに抜き取った。
シワを伸ばして、両端を丁重に摘まんで、澄まし顔で佇む女性作家に涙目の視線を送った。
続く→ツレがスケベ小説に染まりまして…… 第8話 ディナーを共にして、エッチを共にして
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