☆この小説は「羞恥の風」のとっきーさっきーさんより投稿して頂いたものです。著作権はとっきーさっきーさんが持っておられます。
とっきーさっきー作 ツレがスケベ小説に染まりまして……
もしもである。
結婚を前提とし、将来を約束し合った男性パートナーが、突然に『官能小説を描きたい!』と声を上げれば、女性側はどう対応すればいいのだろう?
少々驚きもするが、冷静に考えれば『ふ~ん、あなたに作れるの?』とか。
『面白そうね。完成したらわたしにも読ませてよ』とか。
『悪いことは言わない。時間の無駄だから止めなさいよ』などが、レギュラータイプの回答だろうか。
なかには『それ、どこで発表するの? もしプロの目に留まって出版なんてことになったら、版権の半分はわたしのモノだからね』とかいう、したたかな女性もいるかもしれない。
そして『もしも』が現実に置き換わり、男が『官能小説を描きたい執念』をメラメラと燃え出させた時、パートナーの女は……?
その薄紅色に染まった裸体を差し出し、羞恥に身を焦がしながらも……
『これもエッチな小説のためだから』と……
【登場人物紹介】
山口涼花(やまぐち りょうか)
本作品のヒロインで、20才の女子大生。
恋人の吾郎とは一年前ほどにバイト先で知り合い、現在は同棲中。
一風変わったところのある吾郎に振り回されながらも、その彼を一途に愛する美少女。
木下吾朗(きのした ごろう)
涼花の彼氏であり、現在20才。彼女同様に都心の大学に通っている。
男気のある優しい性格だが、最近は彼女である涼花とのセックスに満足していないらしい。
ある朝、突飛もないことを涼花に相談し……
第9話 クロスされる腕と腕、感じる処を慰め合って
「ふうぅんんっ……そんなにされたら、やぁ、やだぁ……」
吾朗の指先が、割れ目の肉をなぞっている。
薄くて破れそうなパンティの生地越しに、涼花の感じるポイントを探るように突いては擦っていた。
「涼花……その、なんだ……官能小説を……」
そんな吾朗から、唐突な単語を持ち出される。
柔らかくて弾力のある亀裂の肉を、人差し指と中指で摘まむようにして挟みながら、涼花の耳元で囁いてくるのだ。
「んんっ、くぅっ……官能小説?」
「続きを書きたいんだ」
「はふぅっ、ここで……それを?」
涼花が俯かせていた顔を上げた。
大胆な行動に打って出たつもりでも、吾朗は肝心なところを前に目を泳がせていた。
その彼の目を、まだまだアルコールが勝った火照り顔で涼花が覗き上げる。
「へい! らっしゃいっ!」
若いアルバイト店員の、威勢の良い掛け声が響き渡った。
「ヒック、ヒックゥ……ここの支払はぁ、あっしがぁ……」
男どうしなのに肩を組んだサラリーマンが、覚束ない足取りで店の出口へと向かう。
「そう……だったら、いいよ」
その雑然とした騒音に紛れて、涼花が唇を開いていた。
アルコールに染められた顔肌を、羞恥の感情に染め直して、コクンと小さく頷いても見せた。
「いいのか、涼花? エッチなことをする……」
「わかってるから……そんなこと、知ってるから……」
自分から仕掛けておきながら、なのに念押しする吾朗を、涼花の方が制した。
少々苛立った口調で呟くと、彼女の股間に乗せられた男の指を払った。
強く抱き寄せていた男の、もう片方の腕も振り払っていた。
「これだと……エッチなこと、やりにくいでしょ」
涼花は吾朗との間に僅かなスペースを作ると、腰を浮かせた。
黒眼だけを通路側に走らせて、片腕を素早くスカートの中へと差し入れる。
「お、おい……涼花?!」
「シィーッ! 声を上げないでよ」
吾朗が口にしたエッチのレベル。
それがどの程度のものを指すのか、涼花は知らない。
いや、今の彼女にとって敢えて知ろうとも思わなかったのだろう。
涼花の予想外の行動に、吾朗が驚きを隠せないまま、スカートに包まれた女の腰がモゾモゾとくねっていた。
ストッキングなど穿いていない。
艶めかしいほど色めいた素足の肌を太腿の根元まで露わにさせて、ほっそりとした女の腕が引き抜かれていく。
何かを引っかけて摘まむようにしながら、涼花は切なげに息を吐き出した。
「はあぁぁ……脱いだから、ショーツを脱いだから……これで吾朗ちゃん……」
スカートの裾は、大きく捲り上げられたままである。
太腿の隙間も、これが男を想う女の意地だろうか。十分に拳二つ分ほどは拡げられている。
そして彼女は、額に滲んだ汗を空いた片方の手の甲で拭った。
落ち着きなく肩を上下させながら、白くて小さな布切れをほんの一瞬だけ吾朗の目に触れさせて、手持ちのバッグに押し込んだ。
「ありがとう、涼花」
「いえ……どういたしまして……」
なんとなく間の抜けた言葉が交わされた。
「いいんだな、触っても?」
「その気だったんでしょ?」
続けて、後戻り不可な本題を確認し合った。
ちゅく、ちゅにゅ、にちゅ……
「はあぁぁ……吾朗ちゃんの指が直接……ふうぅぅ……」
吾朗の腕が舞い戻っていた。
涼花が誘うように、彼女の方から身体を寄せて、汗ばんだ指の腹がスリットの真ん中を撫でた。
押し込むように沈ませた。
「涼花のオマ○コ……濡れてる……」
「嫌っ! そんな恥ずかしい言葉……はあぁ、ここではぁ、ダメ」
吾朗が口にした卑猥な単語を、涼花は首を反らし上げながら拒絶した。
けれども下半身は嫌がっていない。
男の指が割れ目の底に辿り着いても、甘い女の液を漏らして密かな悦びまで披露してみせるのだ。
「んはぁ、ああぁぁ……ジンとしちゃうぅ、アソコの中がぁ……ふはぁ、吾朗ちゃんにさわられてぇ、ひふうぅぅっっ」
エッチな小説はどうするのだろう?
吾朗が続きを書きたいというからわたしは……
喘ぎながら涼花は、目の前のテーブルを見つめた。
食べ尽くされ、残り汁だけにされた丸い皿。四角い皿。細長い楕円形の皿。
その脇にも、その隙間を縫うようにも、枡目の刻まれた用紙は見当たらない。
ゴシゴシと、音を立てて描きこむ2Bの鉛筆も見当たらない。
シュル……スススゥ……
「おぉ、おい! 涼花……?」
「吾朗ちゃんだけ愉しむなんて、あはぁ、ずるいよね……わたしもぉ、うふふ」
涼花が悪戯っ子のように前歯を覗かせて笑った。
チラチラと周囲を窺う素振りを見せながら、右腕を吾朗の下半身に当てている。
男らしく胡坐座りをする股の付け根部分で、手首を捻るようにしながら指を動かした。
ジーンズのファスナーを、ぎこちなく引き下ろしていた。
「大きいね……こんなに硬くしてたんだ、オチ○チン……やだぁ、言っちゃった」
悪戯っ子の顔を演じる涼花は、舌先をチロっと見せる。
一瞬のことに唖然とする吾朗をよそに、口を開けたジーンズのフロントへと手のひらを丸ごと突っ込ませていく。
「よせよ、涼花。そんなことをして……」
「そんなことをして、誰かに見られたら? でも、わたしの大切な処には吾朗ちゃん、もっと大胆なことをしてるでしょ。だったらこっちも……」
「あぁ、はあぁぁ……」
涼花が吾朗の耳たぶに息を吹きかける。
リップの乗った唇を薄く開いて、仄かに甘いアルコールの香りを。
厳選してチョイスした居酒屋料理のごちゃまぜの香りを。
ミックスさせて、男なのに情けない悲鳴を上げる彼の鼓膜の奥にまで浸透させるように……
続く→ツレがスケベ小説に染まりまして…… 第10話 アナタとわたし、お互いの指で快感を!
戻る→ツレがスケベ小説に染まりまして…… 第8話 ディナーを共にして、エッチを共にして
ツレがスケベ小説に染まりまして…… 目次
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とっきーさっきー作 ツレがスケベ小説に染まりまして……

もしもである。
結婚を前提とし、将来を約束し合った男性パートナーが、突然に『官能小説を描きたい!』と声を上げれば、女性側はどう対応すればいいのだろう?
少々驚きもするが、冷静に考えれば『ふ~ん、あなたに作れるの?』とか。
『面白そうね。完成したらわたしにも読ませてよ』とか。
『悪いことは言わない。時間の無駄だから止めなさいよ』などが、レギュラータイプの回答だろうか。
なかには『それ、どこで発表するの? もしプロの目に留まって出版なんてことになったら、版権の半分はわたしのモノだからね』とかいう、したたかな女性もいるかもしれない。
そして『もしも』が現実に置き換わり、男が『官能小説を描きたい執念』をメラメラと燃え出させた時、パートナーの女は……?
その薄紅色に染まった裸体を差し出し、羞恥に身を焦がしながらも……
『これもエッチな小説のためだから』と……
【登場人物紹介】
山口涼花(やまぐち りょうか)
本作品のヒロインで、20才の女子大生。
恋人の吾郎とは一年前ほどにバイト先で知り合い、現在は同棲中。
一風変わったところのある吾郎に振り回されながらも、その彼を一途に愛する美少女。
木下吾朗(きのした ごろう)
涼花の彼氏であり、現在20才。彼女同様に都心の大学に通っている。
男気のある優しい性格だが、最近は彼女である涼花とのセックスに満足していないらしい。
ある朝、突飛もないことを涼花に相談し……
第9話 クロスされる腕と腕、感じる処を慰め合って
「ふうぅんんっ……そんなにされたら、やぁ、やだぁ……」
吾朗の指先が、割れ目の肉をなぞっている。
薄くて破れそうなパンティの生地越しに、涼花の感じるポイントを探るように突いては擦っていた。
「涼花……その、なんだ……官能小説を……」
そんな吾朗から、唐突な単語を持ち出される。
柔らかくて弾力のある亀裂の肉を、人差し指と中指で摘まむようにして挟みながら、涼花の耳元で囁いてくるのだ。
「んんっ、くぅっ……官能小説?」
「続きを書きたいんだ」
「はふぅっ、ここで……それを?」
涼花が俯かせていた顔を上げた。
大胆な行動に打って出たつもりでも、吾朗は肝心なところを前に目を泳がせていた。
その彼の目を、まだまだアルコールが勝った火照り顔で涼花が覗き上げる。
「へい! らっしゃいっ!」
若いアルバイト店員の、威勢の良い掛け声が響き渡った。
「ヒック、ヒックゥ……ここの支払はぁ、あっしがぁ……」
男どうしなのに肩を組んだサラリーマンが、覚束ない足取りで店の出口へと向かう。
「そう……だったら、いいよ」
その雑然とした騒音に紛れて、涼花が唇を開いていた。
アルコールに染められた顔肌を、羞恥の感情に染め直して、コクンと小さく頷いても見せた。
「いいのか、涼花? エッチなことをする……」
「わかってるから……そんなこと、知ってるから……」
自分から仕掛けておきながら、なのに念押しする吾朗を、涼花の方が制した。
少々苛立った口調で呟くと、彼女の股間に乗せられた男の指を払った。
強く抱き寄せていた男の、もう片方の腕も振り払っていた。
「これだと……エッチなこと、やりにくいでしょ」
涼花は吾朗との間に僅かなスペースを作ると、腰を浮かせた。
黒眼だけを通路側に走らせて、片腕を素早くスカートの中へと差し入れる。
「お、おい……涼花?!」
「シィーッ! 声を上げないでよ」
吾朗が口にしたエッチのレベル。
それがどの程度のものを指すのか、涼花は知らない。
いや、今の彼女にとって敢えて知ろうとも思わなかったのだろう。
涼花の予想外の行動に、吾朗が驚きを隠せないまま、スカートに包まれた女の腰がモゾモゾとくねっていた。
ストッキングなど穿いていない。
艶めかしいほど色めいた素足の肌を太腿の根元まで露わにさせて、ほっそりとした女の腕が引き抜かれていく。
何かを引っかけて摘まむようにしながら、涼花は切なげに息を吐き出した。
「はあぁぁ……脱いだから、ショーツを脱いだから……これで吾朗ちゃん……」
スカートの裾は、大きく捲り上げられたままである。
太腿の隙間も、これが男を想う女の意地だろうか。十分に拳二つ分ほどは拡げられている。
そして彼女は、額に滲んだ汗を空いた片方の手の甲で拭った。
落ち着きなく肩を上下させながら、白くて小さな布切れをほんの一瞬だけ吾朗の目に触れさせて、手持ちのバッグに押し込んだ。
「ありがとう、涼花」
「いえ……どういたしまして……」
なんとなく間の抜けた言葉が交わされた。
「いいんだな、触っても?」
「その気だったんでしょ?」
続けて、後戻り不可な本題を確認し合った。
ちゅく、ちゅにゅ、にちゅ……
「はあぁぁ……吾朗ちゃんの指が直接……ふうぅぅ……」
吾朗の腕が舞い戻っていた。
涼花が誘うように、彼女の方から身体を寄せて、汗ばんだ指の腹がスリットの真ん中を撫でた。
押し込むように沈ませた。
「涼花のオマ○コ……濡れてる……」
「嫌っ! そんな恥ずかしい言葉……はあぁ、ここではぁ、ダメ」
吾朗が口にした卑猥な単語を、涼花は首を反らし上げながら拒絶した。
けれども下半身は嫌がっていない。
男の指が割れ目の底に辿り着いても、甘い女の液を漏らして密かな悦びまで披露してみせるのだ。
「んはぁ、ああぁぁ……ジンとしちゃうぅ、アソコの中がぁ……ふはぁ、吾朗ちゃんにさわられてぇ、ひふうぅぅっっ」
エッチな小説はどうするのだろう?
吾朗が続きを書きたいというからわたしは……
喘ぎながら涼花は、目の前のテーブルを見つめた。
食べ尽くされ、残り汁だけにされた丸い皿。四角い皿。細長い楕円形の皿。
その脇にも、その隙間を縫うようにも、枡目の刻まれた用紙は見当たらない。
ゴシゴシと、音を立てて描きこむ2Bの鉛筆も見当たらない。
シュル……スススゥ……
「おぉ、おい! 涼花……?」
「吾朗ちゃんだけ愉しむなんて、あはぁ、ずるいよね……わたしもぉ、うふふ」
涼花が悪戯っ子のように前歯を覗かせて笑った。
チラチラと周囲を窺う素振りを見せながら、右腕を吾朗の下半身に当てている。
男らしく胡坐座りをする股の付け根部分で、手首を捻るようにしながら指を動かした。
ジーンズのファスナーを、ぎこちなく引き下ろしていた。
「大きいね……こんなに硬くしてたんだ、オチ○チン……やだぁ、言っちゃった」
悪戯っ子の顔を演じる涼花は、舌先をチロっと見せる。
一瞬のことに唖然とする吾朗をよそに、口を開けたジーンズのフロントへと手のひらを丸ごと突っ込ませていく。
「よせよ、涼花。そんなことをして……」
「そんなことをして、誰かに見られたら? でも、わたしの大切な処には吾朗ちゃん、もっと大胆なことをしてるでしょ。だったらこっちも……」
「あぁ、はあぁぁ……」
涼花が吾朗の耳たぶに息を吹きかける。
リップの乗った唇を薄く開いて、仄かに甘いアルコールの香りを。
厳選してチョイスした居酒屋料理のごちゃまぜの香りを。
ミックスさせて、男なのに情けない悲鳴を上げる彼の鼓膜の奥にまで浸透させるように……
続く→ツレがスケベ小説に染まりまして…… 第10話 アナタとわたし、お互いの指で快感を!
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