第87夜 淫紋ハーレム家族
淫紋ハーレム家族

剣道師範の母の血を受け継いだ、目高家の長女明日香は、剣道で大学の特待生入学が決まった、文武両道の優等生。ところが、長男の弟秀一は、工業高校で留年する落ちこぼれで、姉に対して強い劣等感を抱いている。だが、ある日悪友と一緒に召喚した魔王は、見るもおぞましい淫魔で、秀一に憑依して淫紋を刻み、彼に人間離れした精力と、淫紋を刻んだ3人の女性を、性の歓びで支配する力を授ける。彼女いない歴、イコール年齢を更新中の彼は、同居の姉妹と母親に狙いを定め……

【登場人物】
♂目高秀一・・・工業高校1年生。アニメやゲームが趣味の根暗なオタク。悪友の松下とつるんで、サボっていたら、要領の悪い彼だけ、留年してしまった。が、相変わらず松下と付き合っている。背は低いが肥満体で、女家族からは距離を置かれている。
    ♂松下徹・・・高校2年生。オカルトマニアで、オタク仲間の秀一をそそのかして、魔王? を召喚するが……見た目はごく普通だが、秀一を堕落させた元凶だと、母親や姉には忌み嫌われている。
    ♀目高明日香・・・私立女子高校3年生。母親譲りの美少女剣士で、剣道で系列の女子大に、特待生として入学が内定している。学業も優秀な、文句なしの優等生。幼い頃から、弟の秀一に勉強を教えたりして来たが、工業高校で留年する秀一に呆れ、もう匙を投げている。真面目に交際している彼氏がおり、堂々と家に連れて来る事もある。
♀目高真美・・・中学3年生。小学生でも通りそうな、幼い外見で、甘えん坊。秀一や松下にも懐いていたが、母や姉に忠告されて、距離を置くようになっている。生真面目で潔癖な少女だが、実はオナニー常習で、人一倍好色。
♀目高千鶴・・・母親。夫と離婚し、女手一つで、3人の子を育てて来た。剣道高段者で、経営している道場の師範。子供は厳しく躾てきたが、長男なのにオタクでボンクラな秀一は持て甘し気味。夫不在でも孤閨を守り、人目を惹く美女だが、再婚する気はない。夫の暴力で離婚したため、もう男はこりごりだと装っているが、実は……


3.淫紋で発情する生真面目な妹(4083字)

「うむ、我ながら見事な出来栄えの淫紋じゃ。ありがたく受け取るが良い」
 
 セルフ顔面射精の衝撃で、呆然とした俺は、下半身丸出しで、性器も露出したまま、淫魔の言葉を聞き流していた。あまりに俺にとって都合の良い内容は、俺の願望が見せる幻覚の証拠だ。だが、淫魔の言葉で下腹部をチラ見した俺は、ギョッとなった。

ーーマジかよ。便所の落書きじゃねえか……

 さすがにシュンと萎れたチンポの下、もじゃもじゃの陰毛に隠れてるが、ある筈のない淫紋が、ハッキリ刻まれてたのだ。そのデザインは卑猥と言うより、ユーモラス。デフォルメされた、チンポが勃起するのが強調されて、2つの睾丸付き。薄汚い公衆便所の落書きであった。

「貴様、せっかくの淫紋が隠れるであろうが。射精を止めて、チンポが腐るのが嫌なら、毛を剃るのじゃ」

 その言葉が単なる脅しでない事は、不可視の射精止め触手紐が、キュウッと根本を緊縛して、チンポが猛烈に勃起してしまった事からも、明らかであった。それにしても、腰が軽くなる程、大量に出した後に、すぐ又勃起してしまう浅ましさ。人間離れした、精力絶倫に変わったのも、確からしい。俺はチンポが腐る恐怖で、陰毛を剃るしか選択肢がなかった。

「貴様は、わしのしもべとして、常に監視されておる。さっさと毛を剃って、シコシコと励むが良かろう」

 淫魔はそれきり沈黙してしまったが、こんな状況でも、俺のチンポは猛然と勃起が収まらず、凄まじい射精欲求が、ズキンズキンと突き上げて来る。触手紐の緊縛も外れる気配はなく、俺はアッサリ兜を脱ぐと、髭剃り用のカミソリで、もじゃもじゃの陰毛を、ツルツルになるまで剃り落としていく。卑猥なチンポ形の淫紋がバッチリ露出すると、射精止めの触手がフッと消え、俺はすぐさま、狂ったように高速でチンポをしごいた。

「うおっ!」

 恥ずかしい呻き声と共に、大爆発が起こり、又もザーメンがビューッと宙を飛んだ。学習していた俺は、顔面直撃を避ける。ところが、恐るべき事に、俺のチンポは一向に萎える気配がない。精力絶倫を通り越して、バケモノだった。男なら誰でも経験する、オナニーで出した後で、冷静になる賢者タイムが俺にはないのである。そんな俺は、当然ながら、淫紋を刻み淫魔の生贄に捧げる、3人の女性を思い浮かべていた。

ーーやっぱ初めは、真美か。

 女性に接近して欲情しろ、と言う淫魔が示した条件で、俺は同居の女家族を毒牙に掛ける事を決意していた。母さんと姉ちゃんは、男なら誰でも奮い着きたくなるような、文句なしの美形である。2人には、現在距離を置かれているが、同居なのだから、接近する機会はあるだろう。クズな引きこもりだと見下している、俺が種付けしてやるのを、想像しただけで、全身の血がチンポに集まるような、異常な興奮を俺は覚えていた。淫紋を刻まれた2人は、どんなに俺を嫌い抵抗しようとしても、無駄なんである。それどころか、クズな俺のバケモノチンポの虜になってしまい、自ら種付けをせがむ筈なのだ。

 だが、それは後のお楽しみ。俺が1匹目のメスとして、狙うべきなのは、トロい妹の真美であった。真美がかわいいと言った松下を、ガリガリなガキんちょの、どこがいいのか、とからかった事を思い出す。あれは、今思えば、俺の照れ隠しであった。幼い頃から仲が良く、今も少女の面影を残した真美を、俺もかわいいと思っているのだ。生真面目で、制服のスカート丈も長く、化粧した事もない真美だが、それなりに整った顔で、美少女と言っても良い。とても性経験があるとは思えず、童貞の俺が性の対象に考える事はなかったが、淫魔の力で無敵の種付け男と化した今なら、俺が処女を破り、優しくセックスの歓びを手ほどきしてやれば、良いではないか。

「ただいま」

 俺が妄想をたくましくしていると、母さんと姉ちゃんが、道場から帰って来た。午前中の鍛錬を終え、お昼を食べに帰宅したらしい。別に待ってたわけではないが、後ろめたさもあって、玄関に出迎える。姉ちゃんはわざとらしいくらい、完全無視だったが、母さんの方は俺に向かって言う。

「松下君は来てないだろうね」
「来たんだけど、帰ってもらった」
「そう。真美が帰ったら、お昼にするよ」

 邪悪な目的のある俺は、あえて2人に接近して話す。道着のままの2人は、一汗かいた後で、健康的な色気を振りまいており、俺の股間はたちまちヒートアップ。すぐさま、淫魔に報告した。

「欲情しました」
「2匹ともか」
「はい」
「では憑依して、淫紋を刻んでやろう」
「あ」
「何じゃ。もう2匹とも淫紋を付けたぞ。後は貴様が種付けするだけじゃ」

 目にも止まらぬ早業だった。拘束した俺を触手責めで焦らし、屈服させてから淫紋を刻んだのとは、大違いである。だが、淫魔の言葉が本当だった事は、もっと後に証明される事になる。淫紋の疼きに密かに悩んだ美女二人は、夜な夜な一人で指を使って、自らのカラダを開発し、俺が抱く頃には、すっかり準備完了していたのだから。

 ともあれ、見た目では何もわからない。俺に関わらぬ事にしている母さんと姉ちゃんは、それ以上言葉を交わす事もなく、二人で台所に去ってしまった。

「ただいま」
「お帰り」

 休日の午前中だけ塾に通っている、真美が帰宅して、玄関に居残っていた俺は、慌てて接近して言葉を掛ける。

「お兄ちゃん、どうしたの?」

 突然近寄って来られた俺に、関わるなと言われている筈なのに、素直に言葉を発し、小首をかしげる真美。そんな事を感じた事はなかったのに、めちゃくちゃに犯したくなる、セックスアピールで、俺はドキッとしてしまった。もちろん、速攻で淫魔に報告する。

「よ、欲情しました!」
「貴様、ロリコンか。声が震えとるぞ」

 一番幼く、性的魅力に欠ける真美に、どもってしまうくらい興奮してしまった事を、淫魔にからかわれたが、余計なお世話だ。エッチ出来るんだ、と思うと、ロリロリの妹が、セックスの対象として、猛烈にアピールして来るのは、やっぱり俺がロリコンである事の証拠か。ともあれ、淫魔は速攻で真美にも淫紋を刻んでくれたようである。

「さっそく、種付けする3匹のメスを見定めるとは、貴様なかなかやるな。わしが見込んだだけの事があるわい」

 引きこもり同然の俺には、他にアテがなかっただけだが、同居の女性が皆、セックスの相手として、十分に魅力的だったのは、幸運であった。もちろん、近親相姦のやましさはあるが、俺のバケモノチンポにとっては、性欲をそそるスパイスのようなもの。女達の方が、背徳感で拒絶しようにも、淫紋の疼きに負けて、俺を求めずにはいられない筈だと、思えば、ワクワク興奮してしまう有様だった。

 さて、昼は素麺だったのだが、俺は呼ばれず、真美が俺の分を持って来た。実の所、この所の食事はこのパターンで、俺を無視する事を徹底しているのだ。俺にとっては気楽で、ちっとも応えちゃいないんだけど。真美は一言「ごめんなさい」と言ったから、無視と言うイジメみたいな事をしてる自覚はあるのだろう。

ーお前ら、もうじき無視なんか出来なくなるんだからな。覚えてろよ

 俺は最初に淫紋を刻まれたので、淫紋の嫌らしい効果を疑ってはいない。少なくとも、俺は浅ましい色キチガイと化して、今か今かと、彼女達に効果が表れるのを、待ち望んでいる。だが、その効果のほどは、まだわからない。母さんと姉ちゃんは、俺に声を掛ける事もなく、道場へ稽古に戻った。真美は、勉強するため、姉ちゃんとシェアしている自室に入ってしまう。俺は監視するわけにもいかず、自分の部屋でムラムラと妄想しながら、せんずっていた。

ーー真美と2人だけで家にいる今が、種付けしてやる絶好のチャンスなんだけどな。それにしても、真美のヤツ、我慢出来なくて、オナッてるんじゃないだろうな。まあ、アイツに限って、まさかな

 塾から帰って来ても、中学のセーラー服を着て、自室で勉強してる真美は、融通が利かず、生真面な少女である。よく場所を変えて、図書館に行く事もあるからだ。俺としては、そんな最悪の事態は避けたい。物凄く俺得な妄想としては、淫紋でムラムラと発情した真美が、勉強すると偽り、自室でオナニーしている。そこを襲撃した俺が、彼女を押し倒して、種付け ー こんなストーリー、陳腐過ぎて、素人でも書きそうにない官能小説ではないか。

 だが俺は、エロの専門家である、淫魔の力を見くびっていたのである。俺が勝手な妄想で、シコシコと無益な精液の生産に励んでいると、淫魔が呆れて言う。

「貴様、何をしておる。早く種付けしてやるが良い」
「淫魔様。人間には決まりがあります。同意してない女性と、種付けするわけには」
「バカモン! 何のために淫紋を刻んだと思うとるんじゃ。貴様に種付けされるのを、待ち望んどるわい!」
「や、やめて下さい」

 黒髪ツインテールで、小学生でも通りそうな、幼い外見の真美。まだメンスも来てないと、疑ってしまうくらいで、とても中三女子とは思えない。間違いなく処女だろうし、オナニーしてる姿すら想像出来ない、無垢で清純、悪く言えば、堅物な女子なんである。真美がカラダの疼きに悶々として、セックスを渇望してると、どうしても信じられない俺が逡巡していると、激怒した淫魔は、久しぶりに触手で実力行使に出た。おぞましい触手がヌルンと、俺のアナルに侵入して来たのだ。すぐさま反応した俺のチンポは、猛然と高ぶり、灼熱の凶器と化した。

「種付けに使わぬのなら、射精出来ぬようにするぞ」
「わかりました! すぐ行きます」

 チンポの根本を触手紐で緊縛し、射精管をせき止めると脅されてはたまらない。俺は部屋を飛び出し、真美と姉ちゃんの共用部屋に向かった。そして、部屋のドアを思い切りノック。一応承諾を取るポーズだが、無理矢理入ってしまう心づもりで、決死の覚悟であった。こうなったら一連托生、淫魔を信用するしかない。

「真美!! 入るぞ!!」
「え!? お兄ちゃん、ちょっと待って!!」

 強引に部屋に押し入った俺は、そこでまさかの、妹が発情している姿を、目撃したのだった。


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プチSM千夜一夜ものがたり第5期