第90夜 剣道一家 背徳の宴

江戸時代から続く、名門藤堂道場。師範の母親穂乃花、師範代の長女一花、弟の大地は、いずれも美形で腕の立つ、剣道一家である。ところが、父親がギャンブルで道場の金を使い込み、離縁されてヤクザに転落。逆恨みした父親は、学校の不良グループを使い、復讐を企む。それは酷く淫らで、一家を絶望の淵に突き落とすものだった。
【登場人物】
♀藤堂一花・・・17歳。私立女子高校3年。系列の女子大に剣道で推薦入学が内定している剣道少女。長身でスレンダーな美少女。藤堂道場では師範代を務め、勝気で男勝りな性格。
♂藤堂大地・・・15歳。県立高校1年。剣道の腕も立ち、爽やかなイケ面で、目立つ存在だが、大人しく物静かな性格。不良グループに因縁を付けられ、イジメの対象に。
♀藤堂穂乃花・・・40歳。一花と大地の母親。離婚したシングルマザー。藤堂道場の師範であり、道場を経営している。ポニーテールは娘と一緒だが、豊満なカラダで妖艶な美女。家庭では、優しいお母さんである。
♂吉岡剛二・・・38歳。藤堂家には入り婿で入り、道場の経理など事務を担当していた。普段は寡黙で大人しいが、酒乱で人が変る。おまけに、ギャンブルで道場の金を使い込んでいた事が発覚し、離縁された。以来定職にも就かず、酒浸りの荒んだ生活を送り、無謀な喧嘩を売って、暴力団にスカウトされた。大地の高校の不良グループに接近し、藤堂家への復讐を企んでいる。
♂ヤスオ・・・17歳。不良グループのリーダー格。小男で体力はないが、頭は切れる。女好き。
♂ヒロシ・・・16歳。不良グループの喧嘩屋。普通の背丈だが、格闘技の心得があり、筋肉質で力がある。
♂コウイチ・・・16歳。不良グループ1の巨漢。身長は低いが、体重は100キロを超える。愚鈍だが、ペニスは規格外の巨根。
♀キョウコ・・・16歳。不良グループの紅一点。金髪で超ミニスカのヤンキーギャル。下品で男好きな完璧ビッチ。
第2章、一花~弟と交接する歓びに狂乱する美少女剣士
2-1.弟を人質に自宅を襲撃(3677/28210字)

ーー一体、あの子どうしちゃったんだろう?
その日、寝床に着く時、私の頭は、階下で寝ている可愛い弟の心配で占められていました。そして、彼を心配するあまり、どうしてもイケない行為に耽ってしまう私。近頃とみにうとましさを増した、胸の膨らみの先端。ブラで押さえても、ハッキリ存在を主張している。イヤラシイ乳首に触れた瞬間、私はウットリと、目をつむります。
ーーああ……大地
こんな時、思い浮かべてしまうのは、2つ下のかわいい弟大地の、涼し気な横顔でした。私、藤堂一花は、藤堂道場と言う、剣道を修める家に生まれ、幼い頃から県の道に励んで来ました。大地も、やはり一緒に、剣の道を志して来たのですが。
――気持ちいい……
いつしか私の指は、その先端の蕾をゆっくりと揉み転がし始めます。どんどんイケない快感が募り、私はとうとうブラをずらして、直接タッチ。「ああ~」と凄くイヤラシイ声が洩れ、カラダの暴走が始まります。乳首弄りに続き、お乳の膨らみを揉むと、キュンキュンと甘やかな快感が迸り、自分がどんなに、はしたない行為をやってしまっているのか、と言う罪悪感は消し飛んでしまいました。
そして、お乳を揉む快感にしばらくウットリした私は、更なる快感を求めてしまいます。枕を股間に挟み、腰を動かして擦り付けると、敏感なしこりであるクリちゃんが刺激を受けて、物凄く気持ち良いのです。いつしか私は、乳首を弄りながら、クリちゃんも刺激する事で、羽化登仙の快楽を味わっていました。
ーーあん、大地! 気持ちいいよお!!
弟の顔を思い浮かべた瞬間、股間からドクンと液体が溢れ、枕が少し汚れてしまいます。この歳でオシッコをもらしたみたいで、凄く情けないです。おまけに弟を想いながら自慰行動に耽るなんて。私は姉として失格の、イヤラシイ女だと認めざるを得ませんでした。
私も小学生の頃は、TVでジャニーズなどカッコイイ芸能人の男の子を見て、いいなと憧れる普通の女の子でした。中学校に上がった頃でしょうか。「姉上」などと私を呼ぶ、甘えん坊の弟を、妙に意識し始めたのは。大地は昔から、とても気が優しいのですが、実力が伴わず、姉の私に頼ってばかり。剣道の方は、容赦なくビシビシ稽古を付けた甲斐があり、いっぱしの腕前になりましたが。
彼は勉強も大の苦手。例えば九九の計算からつまづいてる情けない彼を、教えるのは私の役目でしたが、気が強く短気な私の教え方は、完璧にスパルタ。「わかりません、姉上」とすぐに白旗を上げる彼を、口汚く罵り、時には手を出してしまう事すら、ありました。だけどそんな酷い姉なのに、恨むどころか、「姉上」と呼んで私を慕う弟に、情が移ってしまうのも、仕方のない事だったでしょう。
そして、まだまだ未熟な彼が、スクスク成長し、私の背丈を追い越したのは、小学校高学年の頃でした。中学に入ると、大地はモテまくり。姉の私が見ても、長身で爽やかなイケ面のスポーツマンなんですから、当然でした。ラブレターを何度も貰うようになりましたが、甘えん坊な大地は、それを逐一報告して、私にアドバイスを求めるのです。まだ女性と交際する気がなさそうな彼には、相手を傷つけないよう配慮して、断りなさい、とアドバイスするのが、常でした。何を隠そう、女子高に進学し、異性と交際した経験のない私が、良く言えたものだと思いますが。
ラブレターを貰って当惑する大地に、断るようアドバイスする事を繰り返していると、異性と交際するのに後ろ向きな弟に、ホッと安堵している自分に気付きました。そう、私はいつしか、この出来が悪い弟の事を、異性として意識し始めていたのです。彼の顔を思い浮かべながら、オナニーしてしまう悪癖も覚えてしまいました。私が弟と関係を持つなど、絶対に許されない事で、単なる妄想に過ぎないのですが、たとえ妄想であっても、とんでもない姉でした。
さて今年に入り、私は高三で大学受験生。ですが、系列の女子大学に、剣道で推薦され、特待生での入学がほぼ内定しています。現在道場の師範である母と、全く同じ進路なのですが、いずれ後を継ぐつもりの私は、道場の名を汚さぬよう、身が引き締まる思いでした。やっぱり心配なのは、弟の大地です。彼も大学を目指すべく、私のような進学校を受験したのですが、高望みでした。結局ごく普通の、県立の普通科高校に通う事になったのですが、剣道部があるので志願したらしいその高校は、問題のある学校だったのです。
ごく普通の普通科高校なのですが、最近荒れているらしい、と言う噂を母や私が知ったのは、彼の入学が決まった後の事でした、どうやら不良グループが幅を利かせているらしいのです。当の大地は期待の新入生として、剣道部に歓待され、張り切って朝練習に精を出してましたから、心配していなかったのですが。
高校に入ってから初めて、大地がラブレターを貰ったと、相談して来て、私はビックリしました。同じクラスの不良の女子だと言うのです。私は絶対からかわれてるのだと思い、無視するよう彼に言いました。そんな酷いアドバイスは初めてでしたが、不良の女子なんか無視するのが一番。私は学校をサボるような不良は大嫌いです。サッサと学校をやめれば良いのに、他の生徒に悪い影響を及ぼす害虫だと思います。
さて、私がアドバイスしたのですから、不良に関わる筈がない大地ですが、以来妙に疲れて帰宅するようになりました。大会が近いので猛練習してるのでしょうけど、余りにも疲労困憊憔悴してるのを見兼ね、学校を休ませ、掛かり付けの医者に診てもらうよう指示したのが今日。だけどやっぱり学校に行ったらしく、帰宅後疲れ切った様子で、口も利いてくれません。剣道に打ち込むのは良いのですが、一寸異常なんではないでしょうか? たまたま不在で、母に相談も出来ないのを恨めしく思うばかりでした。
ーーお母さん、私はどうしたら良いのでしょう?
わが家の大黒柱である、母穂乃花は。現在出張で家を空けています。剣道の全国組織の理事会に出席するためですが、その中の懇意な人たちと、更に数日懇親旅行するそうで、1週間は不在なのです、母によれば、どうやら私達の新しい「お父さん」もいるようなので、私たちは喜んで母を送り出しました。
母は2年前離婚して、現在シングルマザー。前の父は、道場の事務経理を担当してたのですが、道場のお金をギャンブルで使い込み、それを指摘されると逆切れして暴れる、とんでもない男でした、私も協力して取り抑え、無事離婚が成立したのですが、まだ若く美貌を保っている母は、早く良い男性を見つけて、幸せになって欲しいものです。
翌日、大地は私が心配してるのを他所に、朝早く学校に出掛けました。私も学校に出掛け、ごく普通に学校生活を送り、帰宅時間になったのですが、その時、大地からショートメールが届きました。
「友達を紹介するので、早く帰って来て下さい」
ーーえ、何でショートメール? 普通に電話してくりゃいいのに
だけど私は、以前にも大地がクラスメイトを連れて来た事があったし、何者かが大地のスマホから勝手にメールを送って来るなどと、少しも疑う事はありませんでした。それどころか、大地の友達に会うのなら、と制服をキチンと直し、身だしなみに変な所はないかと、気にしていたのですから、うかつにも程がありました。
さて少し緊張しながら玄関のドアを開けた私は、全く予想外の人物に迎えられました。
「よう、遅かったじゃねえか」
「どうして……あなたがここにいるのです!」
浅黒く日焼けした、肉体労働者風のその男は、銀行員みたいだった以前の姿とガラリと変っていましたが、紛れもなく、私達の父親である剛二でした。でも彼は離婚して、もうこの家と関わりはない筈なのですが。私は見抜けませんでした。父が外見だけでなく、わが家に敵意を向ける、危険人物に変ってしまっていた事を。
「実の父親が、かわいい子供達に会いに来たんだ。そう邪慳に扱うもんじゃなかろう」
「よくもまあ抜け抜けと……他人の家に、勝手に上がらないで下さい!」
「てめえ、メールを見なかったのか? かわいい弟が、友達を連れて来るって」
「それと、何の関係があるのです!」
「まあ、隣の部屋を見てみなよ、みんな、優等生のお姉ちゃんをお待ちかねだぜ」
隣の広いリビングに続くドアを開けると、ガラの悪い不良生徒達がたむろしており、一瞬何が何だかわからない雑然とした光景が目に飛び込んで来ました。
「いよっ! 待ってました、お姉ちゃん!」
しかし、制服を汚らしく気崩した不良達の向こうで、ただ1人全裸の少年が寝かされているのを確認した私は、必死に駆け寄ろうとします。
「大地!!」
「おっと、お姉ちゃんは、大人しくしてな」
「キャアッッ!!」
ところが、父が思いも寄らぬ素早い動きで、私を羽交い絞めにして妨害します。その上、何やら棒状の道具を、私の腹部に当てて来たのです、バチバチと火花が飛び散り、恐ろしい激痛で悲鳴を上げた私は、目の前が真っ暗になって、後はもう記憶がありません。
戻る→剣道一家 背徳の宴 1-7.奴隷宣言と黒幕父の身の上話
続く→剣道一家 背徳の宴 2-2.弟のチンポセンサーで全身性感帯検査
剣道一家 背徳の宴 目次
プチSM千夜一夜ものがたり第5期

江戸時代から続く、名門藤堂道場。師範の母親穂乃花、師範代の長女一花、弟の大地は、いずれも美形で腕の立つ、剣道一家である。ところが、父親がギャンブルで道場の金を使い込み、離縁されてヤクザに転落。逆恨みした父親は、学校の不良グループを使い、復讐を企む。それは酷く淫らで、一家を絶望の淵に突き落とすものだった。
【登場人物】
♀藤堂一花・・・17歳。私立女子高校3年。系列の女子大に剣道で推薦入学が内定している剣道少女。長身でスレンダーな美少女。藤堂道場では師範代を務め、勝気で男勝りな性格。
♂藤堂大地・・・15歳。県立高校1年。剣道の腕も立ち、爽やかなイケ面で、目立つ存在だが、大人しく物静かな性格。不良グループに因縁を付けられ、イジメの対象に。
♀藤堂穂乃花・・・40歳。一花と大地の母親。離婚したシングルマザー。藤堂道場の師範であり、道場を経営している。ポニーテールは娘と一緒だが、豊満なカラダで妖艶な美女。家庭では、優しいお母さんである。
♂吉岡剛二・・・38歳。藤堂家には入り婿で入り、道場の経理など事務を担当していた。普段は寡黙で大人しいが、酒乱で人が変る。おまけに、ギャンブルで道場の金を使い込んでいた事が発覚し、離縁された。以来定職にも就かず、酒浸りの荒んだ生活を送り、無謀な喧嘩を売って、暴力団にスカウトされた。大地の高校の不良グループに接近し、藤堂家への復讐を企んでいる。
♂ヤスオ・・・17歳。不良グループのリーダー格。小男で体力はないが、頭は切れる。女好き。
♂ヒロシ・・・16歳。不良グループの喧嘩屋。普通の背丈だが、格闘技の心得があり、筋肉質で力がある。
♂コウイチ・・・16歳。不良グループ1の巨漢。身長は低いが、体重は100キロを超える。愚鈍だが、ペニスは規格外の巨根。
♀キョウコ・・・16歳。不良グループの紅一点。金髪で超ミニスカのヤンキーギャル。下品で男好きな完璧ビッチ。
第2章、一花~弟と交接する歓びに狂乱する美少女剣士
2-1.弟を人質に自宅を襲撃(3677/28210字)

ーー一体、あの子どうしちゃったんだろう?
その日、寝床に着く時、私の頭は、階下で寝ている可愛い弟の心配で占められていました。そして、彼を心配するあまり、どうしてもイケない行為に耽ってしまう私。近頃とみにうとましさを増した、胸の膨らみの先端。ブラで押さえても、ハッキリ存在を主張している。イヤラシイ乳首に触れた瞬間、私はウットリと、目をつむります。
ーーああ……大地
こんな時、思い浮かべてしまうのは、2つ下のかわいい弟大地の、涼し気な横顔でした。私、藤堂一花は、藤堂道場と言う、剣道を修める家に生まれ、幼い頃から県の道に励んで来ました。大地も、やはり一緒に、剣の道を志して来たのですが。
――気持ちいい……
いつしか私の指は、その先端の蕾をゆっくりと揉み転がし始めます。どんどんイケない快感が募り、私はとうとうブラをずらして、直接タッチ。「ああ~」と凄くイヤラシイ声が洩れ、カラダの暴走が始まります。乳首弄りに続き、お乳の膨らみを揉むと、キュンキュンと甘やかな快感が迸り、自分がどんなに、はしたない行為をやってしまっているのか、と言う罪悪感は消し飛んでしまいました。
そして、お乳を揉む快感にしばらくウットリした私は、更なる快感を求めてしまいます。枕を股間に挟み、腰を動かして擦り付けると、敏感なしこりであるクリちゃんが刺激を受けて、物凄く気持ち良いのです。いつしか私は、乳首を弄りながら、クリちゃんも刺激する事で、羽化登仙の快楽を味わっていました。
ーーあん、大地! 気持ちいいよお!!
弟の顔を思い浮かべた瞬間、股間からドクンと液体が溢れ、枕が少し汚れてしまいます。この歳でオシッコをもらしたみたいで、凄く情けないです。おまけに弟を想いながら自慰行動に耽るなんて。私は姉として失格の、イヤラシイ女だと認めざるを得ませんでした。
私も小学生の頃は、TVでジャニーズなどカッコイイ芸能人の男の子を見て、いいなと憧れる普通の女の子でした。中学校に上がった頃でしょうか。「姉上」などと私を呼ぶ、甘えん坊の弟を、妙に意識し始めたのは。大地は昔から、とても気が優しいのですが、実力が伴わず、姉の私に頼ってばかり。剣道の方は、容赦なくビシビシ稽古を付けた甲斐があり、いっぱしの腕前になりましたが。
彼は勉強も大の苦手。例えば九九の計算からつまづいてる情けない彼を、教えるのは私の役目でしたが、気が強く短気な私の教え方は、完璧にスパルタ。「わかりません、姉上」とすぐに白旗を上げる彼を、口汚く罵り、時には手を出してしまう事すら、ありました。だけどそんな酷い姉なのに、恨むどころか、「姉上」と呼んで私を慕う弟に、情が移ってしまうのも、仕方のない事だったでしょう。
そして、まだまだ未熟な彼が、スクスク成長し、私の背丈を追い越したのは、小学校高学年の頃でした。中学に入ると、大地はモテまくり。姉の私が見ても、長身で爽やかなイケ面のスポーツマンなんですから、当然でした。ラブレターを何度も貰うようになりましたが、甘えん坊な大地は、それを逐一報告して、私にアドバイスを求めるのです。まだ女性と交際する気がなさそうな彼には、相手を傷つけないよう配慮して、断りなさい、とアドバイスするのが、常でした。何を隠そう、女子高に進学し、異性と交際した経験のない私が、良く言えたものだと思いますが。
ラブレターを貰って当惑する大地に、断るようアドバイスする事を繰り返していると、異性と交際するのに後ろ向きな弟に、ホッと安堵している自分に気付きました。そう、私はいつしか、この出来が悪い弟の事を、異性として意識し始めていたのです。彼の顔を思い浮かべながら、オナニーしてしまう悪癖も覚えてしまいました。私が弟と関係を持つなど、絶対に許されない事で、単なる妄想に過ぎないのですが、たとえ妄想であっても、とんでもない姉でした。
さて今年に入り、私は高三で大学受験生。ですが、系列の女子大学に、剣道で推薦され、特待生での入学がほぼ内定しています。現在道場の師範である母と、全く同じ進路なのですが、いずれ後を継ぐつもりの私は、道場の名を汚さぬよう、身が引き締まる思いでした。やっぱり心配なのは、弟の大地です。彼も大学を目指すべく、私のような進学校を受験したのですが、高望みでした。結局ごく普通の、県立の普通科高校に通う事になったのですが、剣道部があるので志願したらしいその高校は、問題のある学校だったのです。
ごく普通の普通科高校なのですが、最近荒れているらしい、と言う噂を母や私が知ったのは、彼の入学が決まった後の事でした、どうやら不良グループが幅を利かせているらしいのです。当の大地は期待の新入生として、剣道部に歓待され、張り切って朝練習に精を出してましたから、心配していなかったのですが。
高校に入ってから初めて、大地がラブレターを貰ったと、相談して来て、私はビックリしました。同じクラスの不良の女子だと言うのです。私は絶対からかわれてるのだと思い、無視するよう彼に言いました。そんな酷いアドバイスは初めてでしたが、不良の女子なんか無視するのが一番。私は学校をサボるような不良は大嫌いです。サッサと学校をやめれば良いのに、他の生徒に悪い影響を及ぼす害虫だと思います。
さて、私がアドバイスしたのですから、不良に関わる筈がない大地ですが、以来妙に疲れて帰宅するようになりました。大会が近いので猛練習してるのでしょうけど、余りにも疲労困憊憔悴してるのを見兼ね、学校を休ませ、掛かり付けの医者に診てもらうよう指示したのが今日。だけどやっぱり学校に行ったらしく、帰宅後疲れ切った様子で、口も利いてくれません。剣道に打ち込むのは良いのですが、一寸異常なんではないでしょうか? たまたま不在で、母に相談も出来ないのを恨めしく思うばかりでした。
ーーお母さん、私はどうしたら良いのでしょう?
わが家の大黒柱である、母穂乃花は。現在出張で家を空けています。剣道の全国組織の理事会に出席するためですが、その中の懇意な人たちと、更に数日懇親旅行するそうで、1週間は不在なのです、母によれば、どうやら私達の新しい「お父さん」もいるようなので、私たちは喜んで母を送り出しました。
母は2年前離婚して、現在シングルマザー。前の父は、道場の事務経理を担当してたのですが、道場のお金をギャンブルで使い込み、それを指摘されると逆切れして暴れる、とんでもない男でした、私も協力して取り抑え、無事離婚が成立したのですが、まだ若く美貌を保っている母は、早く良い男性を見つけて、幸せになって欲しいものです。
翌日、大地は私が心配してるのを他所に、朝早く学校に出掛けました。私も学校に出掛け、ごく普通に学校生活を送り、帰宅時間になったのですが、その時、大地からショートメールが届きました。
「友達を紹介するので、早く帰って来て下さい」
ーーえ、何でショートメール? 普通に電話してくりゃいいのに
だけど私は、以前にも大地がクラスメイトを連れて来た事があったし、何者かが大地のスマホから勝手にメールを送って来るなどと、少しも疑う事はありませんでした。それどころか、大地の友達に会うのなら、と制服をキチンと直し、身だしなみに変な所はないかと、気にしていたのですから、うかつにも程がありました。
さて少し緊張しながら玄関のドアを開けた私は、全く予想外の人物に迎えられました。
「よう、遅かったじゃねえか」
「どうして……あなたがここにいるのです!」
浅黒く日焼けした、肉体労働者風のその男は、銀行員みたいだった以前の姿とガラリと変っていましたが、紛れもなく、私達の父親である剛二でした。でも彼は離婚して、もうこの家と関わりはない筈なのですが。私は見抜けませんでした。父が外見だけでなく、わが家に敵意を向ける、危険人物に変ってしまっていた事を。
「実の父親が、かわいい子供達に会いに来たんだ。そう邪慳に扱うもんじゃなかろう」
「よくもまあ抜け抜けと……他人の家に、勝手に上がらないで下さい!」
「てめえ、メールを見なかったのか? かわいい弟が、友達を連れて来るって」
「それと、何の関係があるのです!」
「まあ、隣の部屋を見てみなよ、みんな、優等生のお姉ちゃんをお待ちかねだぜ」
隣の広いリビングに続くドアを開けると、ガラの悪い不良生徒達がたむろしており、一瞬何が何だかわからない雑然とした光景が目に飛び込んで来ました。
「いよっ! 待ってました、お姉ちゃん!」
しかし、制服を汚らしく気崩した不良達の向こうで、ただ1人全裸の少年が寝かされているのを確認した私は、必死に駆け寄ろうとします。
「大地!!」
「おっと、お姉ちゃんは、大人しくしてな」
「キャアッッ!!」
ところが、父が思いも寄らぬ素早い動きで、私を羽交い絞めにして妨害します。その上、何やら棒状の道具を、私の腹部に当てて来たのです、バチバチと火花が飛び散り、恐ろしい激痛で悲鳴を上げた私は、目の前が真っ暗になって、後はもう記憶がありません。
戻る→剣道一家 背徳の宴 1-7.奴隷宣言と黒幕父の身の上話
続く→剣道一家 背徳の宴 2-2.弟のチンポセンサーで全身性感帯検査
剣道一家 背徳の宴 目次
プチSM千夜一夜ものがたり第5期
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