☆この小説は「愛と官能の美学」のShyrockさんより投稿して頂いたものです。著作権はShyrockさんが持っておられます。

shyrock作 おいしい話
おいしい話


<登場人物>

草木もえもえ 二十歳。大学二年生。博多っ子。153センチと小柄だがスタイル抜群。大きな瞳と甘くハスキーな声が特徴。

中村湊     四十五歳。芸能プロダクション『ビューロー企画』代表取締役。恰幅がよい。

細田壮太   ニ十六歳。芸能プロダクション『ビューロー企画』チームリーダー。眼鏡が似合うインテリ男子。

横山伸治   ニ十四歳。芸能プロダクション『ビューロー企画』主任。茶髪ロン毛。 

車山俊介   三十六歳。謎の医師。





第4話「車山医師」

 もえもえは同年代の男性よりも、年上の男性が好みである。
 以前、同世代の男性と交際したことがあったが、自己中心で、ここ一番と言う時に頼りにならなかったり、こちらが甘えたいときに逆に甘えてくるなど、よい記憶が一つもなかった。
 それ以来いつしか、包容力のある大人の男性との出逢いを求めるようになっていた。
 包容力のある大人の男性……それは女子大に通うもえもえにとって、なかなか出逢うことのかなわない別世界の男性といえた。

 中村社長と細田に対して抱いていた警戒心が、車山の出現によってわずかだが薄らいだような気がした。
 もちろん車山に関してはまったく未知の男性なのだが。
 ただし警戒心が多少薄らいだとはいっても、まもなく三人の男性前で身体検査をされるわけだから、もえもえの心は決して穏やかではなかった。
 心が不安定になっているもえもえに、車山からさらなる指示があった。

「じゃあ、検査を始めましょうか? え~と、そのタンクトップとスカートは脱いでもらえますか?」
「えっ? タンクトップの下はブラジャーしか着けてないんですけど……それとスカートも脱ぐのですか……?」
「はい、両方脱いでください」

 車山の口調は穏やかではあったが、医者ならではの威厳のようなものが漂っている。
 もえもえはためらいがちにタンクトップを脱ぎ始めた。
 まもなく男たちの前に、タンプトップと同じ水色のブラジャーが現れ、よく引締まった腹部と細いウェストがさらされた。
 細身だがバストは意外に大きく、優にEカップはあろうかと思われた。
 タンクトップを脱ぎ終えたもえもえは、はにかみながらポツリとつぶやいた。

「あのぅ……すみません……。車山先生以外の皆様も、ずっとここにいらっしゃるんですか?」

 医者である車山は仕方がないが、はたして中村社長や細田までが身体検査に同席する必要があるのだろうか。
 もえもえはさりげなく医者以外の退席を申し出たのであった。
 しかし中村社長はもえもえの希望を軽くいなした。

「私たちも同席させてもらいます。私たちの仕事は次世代をになう女優を発掘し、そして育てることにあります。そのためには、先ず女優志願者の適性を見つけることから始めなければなりません。体格や性格を知ったうえで、その人にふさわしい役柄を決めます。その人のチャームポイントはどこか? そしてアピールすべき点はどこか……。そのためには、面接だけではなく身体検査も同席する必要があるのです。ご理解いただけましたか?」

 中村社長のまことしやかな説明に、もえもえとしては頷かざるをえなかった。

「はい、よく分かりました。どうも失礼しました」
「分かってくださってよかったです。審査されるというのは誰でも不安なものです。どうか気を楽にしてください。では、先生、よろしくお願いします」
「はい。それじゃ、ブラジャーも外してくれますか。それと、ついでにスカートも脱ぎましょうか」
「えっ?ブラジャーとスカートも……ですか?」
「はい、そうです」

 上着だけではないのか。どうしてブラジャーまで外さなければならないのだろうか。
 もえもえの表情は曇った。

(これも審査の一つだよね……)

 不安を隠し切れなかったが、今の状況から指示に従う以外になかった。

「……分かりました」

 しばらくためらっていたもえもえであったが、ようやく決心がついたようで、背中に手を廻し、ブラジャーのホックを外しにかかった。
 しかし、指先が震えてうまく外れない。
 まもなくブラジャーのホックが外れ、支えをうしなったカップがずり落ちそうになったが、危うく手で押さえることができた。

「さあ、ブラジャーを取ってください」
「はい……」

 胸を隠しても無駄だ、とばかりに車山が急いてくる。
 車山の催促に反応するように、もえもえは、ブラジャーから手を離し肩紐も外した。
 ブラジャーが手から放れると、すぐに露出した乳房を隠そうとしたが、つづけてスカートを脱ぐよう指示され、泣く泣くスカート横のジッパーを下ろし始めた。
 肌が羞恥で桜色に染まっている。
 スカートがするりと床に落ちた。
 男たちの突き刺すような視線がもえもえの下半身に注がれている。
 下穿きはブラジャーと同じ水色のフルバックショーツである。
 ショーツ1枚になったもえもえは、車山の前に置かれている丸椅子に座った。
 恥かしさで小刻みに震え、車山の顔をまともに見られない。

 車山がメジャーを手にした。

「それじゃちょっと立ってください」

 指示どおりすぐに立ち上がったもえもえであったが、つい反射的に両手で乳房を隠そうとしてしまう。

「手は退けてくださいね。今からサイズを計りますので」
「は、はい……」
「両腋をちょっとだけ上げてください」

 車山は慣れた手つきでメジャーを背中側から回し、腋の下を通し、端を前面に持ってきた。
 布製なのか、肌触りがやわらかい。

「緊張しないでね。気楽に」
「はい……」

 前に廻したメジャーの両端を、乳房の膨らみの一番下方で合わせて車山は覗きこんだ。

「アンダー……65」
「はい、アンダーバストが65ですね」

 メガネの細田が記録しをしているようだ。

「では、トップ……」


続く→おいしい話 第5話「スリーサイズ測定、そして」

戻る→おいしい話 第3話「意外な面接」

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