☆この作品、少年犯罪の厳罰化と言うテーマに真正面から取り組んでおり、どちらの立場にも偏しない公平な描き方が好印象。


　多数派の世論は、恐らく厳罰化賛成なので、この作品の優等生的な表現は、気に入らない人が多いと思う。つまり、父親に復讐を果たせてやれよ、と思って、何でこんな中途半端な描き方なんだ、と腹を立ててるんだろう。エンタメ作なら、それが正解。


　この作品の、あえて世論に迎合しないスタンスを、私は評価したい。ただし、映像として不自然な箇所は多い。例えば、わざわざ自分達の暴行現場をビデオ撮影して残す、不良少年とか。ラストも絶対あんな都合の良い場面になる筈がない。その点は評価を下げた。