お早うございます、二次元世界の調教師です。映画 「戦場のメリークリスマス」の感想を書きましたので、是非ご覧下さい。


☆名作と呼ばれているこの作品。本職じゃない、豪華なキャストは知ってたけど、映画自体は初めて鑑賞した。
開始早々、まるでテーマソングのように、坂本龍一さんの美しいメロディーが流れ、戦争映画らしからぬ、静かで独特な始まりであった。
以後の内容も、戦闘シーンはなく、捕虜収容所での、日本兵と外国人の捕虜との対立が、ドラマチックに描かれていた。日本兵が暴力的で野蛮な描き方だけど、そうだるうな、と納得してしまう。ビートたけしさんが、まるでコントのような怪演で、陰鬱な内容の中、笑わせてくれて、救われる。
坂本龍一さんは、とてもホメられた演技じゃなかったけれど、酷薄そうで存在感はあった。が何と言っても、強烈だったのは、キスシーン。とても美しい名場面だったと思う。
映画全体で、女性が出て来ない男だけの世界。なのに、美しく印象的な場面がたくさんあった。キスシーン以外で1つ挙げるなら、捕虜の外国兵が、首だけ残して生き埋めにされ放置されたシーン。やってる事は、非人道的な酷い仕打ちなのに、映像はとても美しく、極めて印象的だった。
そして、立場が逆転し、たけしさんが、去っていく、かつての米兵通訳を呼び止め、「メリークリスマス!」と声を掛けるラストシーンは、白眉の出来ではないだろうか。
映画全体を通して、音響も映像も「美しさ」を追求する美学を強く感じた。「名作」の名に恥じない作品だったと思う。
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