☆この小説は「愛と官能の美学」のShyrockさんより投稿して頂いたものです。著作権はShyrockさんが持っておられます。

shyrock作 アリサ 蒼い伝説


【.あらすじ】
 昔の半猫族と人間が共存していた時代、飢饉により村人たちは山の神に祈っていたが、神は条件として村の最も美しい娘を捧げるよう要求した。
 村長はやむなくアリサという少女を生け贄に選び、両親も悲しみながら同意した。
 アリサは自分の運命に絶望しながらも村のために受け入れ、最後の瞬間まで家族や村人に感謝していた。
 しかし、その平和な村の裏では、盗人の男たちが家に忍び込み、危険な状況が迫っていた。

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5

「ガーゴイルがどうしてGの和音が嫌いなのかはよく分からない」
「なぜだろねえ?」
「でもあの歌の意味がようやく分かったよ」
「にゃあ?どんな意味があるの?」
「それはねえ・・・あ、そうだ。アリサ、早く青いオーブを」
「あ、そうだった!」

 アリサは岩肌に半ば埋もれた青いオーブを手に取った。

「うわぁ、すごくきれいな色~」
「ほんとだね、すごくきれいだ。宝石のように輝いていて吸い込まれていきそうだ」
「シャイロー、良かったね。探していたものが見つかって」
「うん、とても嬉しいよ。見つけられたのはアリサ、君のお陰だ」
「そんなことないよ~。私はただ着いてきただけだもの~」
「アリサ・・・」
「ん?なに?」
「このオーブ、君にあげるよ」
「ええ!?こんな大事なものをもらうわけにはいかないわ。あなたがずっと探していて、やっと見つけたものじゃないの」
「いや、君が持ってて欲しい。僕は青いオーブを探す旅を楽しませてもらった。それだけで充分なんだ。それよりも君が持っててくれれば、もしかしたら奇跡が起こるかも知れない。生け贄にならなくて済むかも知れない。だから、君が持ってておくれ」
「シャイロー・・・ありがとう・・・嬉しいわ・・・」

 シャイローはアリサを抱き寄せて、熱いくちづけを交わした。

「アリサ、君が好きだ」
「シャイロー・・・嬉しいわ・・・私もあなたのことが大好きよ。でも・・・私、人間の女の子じゃないもの・・・。半猫族よ」
「そんなこと関係ないよ。半猫族でも人間でも好きなものは好き。アリサ、僕は君を愛してしまったんだ」
「シャイロー・・・」

 アリサはシャイローの胸に頬をうずめた。

「うっ・・・」
「だいじょうぶ!?」

 先程ガーゴイルに突き飛ばされた時の傷が痛むようだ。
 シャイローはそのまま地面に伏せてしまった。

「シャイロー!大丈夫!?しっかりして!」
「ううっ・・・」

 シャイローは顔をしかめて苦しんだ。

「シャイロー、心配しないで。私、どんなことがあってもあなたを助けるから。どんなことがあっても・・・」

 アリサは細い身体にもかかわらずシャイローを背負い歩き出した。
 でも重くて真っ直ぐには歩けない。
 暗い洞窟をよろめきながら一歩一歩地面を踏みしめた。
 その健気な姿はあまりにも痛々しかった。


 陽光が差し込む窓辺でシャイローは目が覚めた。

「うっ・・・」

 頭にはまだ痛みが残っており、しっかりと包帯を巻かれていた。
 シャイローのぼやけていた視界が次第に広がってきた。
 目前にはシャイローを看病するアリサの姿があった。

「あぁ、良かったぁ。やっと眼が覚めたにゃん~」

 シャイローの目にアリサの笑顔が飛び込んできた。

「アリサ・・・もしかして、あの洞窟から僕を運び出してくれたのか?」

「うん」
「そうか。すごく重かったろう?すまなかったね。君を大変な目にあわせてしまったようだ」
「ううん、そんなことないわ。シャイローと洞窟を冒険できて楽しかったわ。うふふっ」
「あんな怪物が出てきたのに?アリサは強い子だね」
「強くないよ~。あはは、怪物すごく恐かった。でもシャイローと冒険ができて楽しかったし、それにこんな素敵な青いオーブももらえたし、アリサ、すごく嬉しい」

 アリサは胸につけたペンダントをシャイローに見せた。
 青いオーブがペンダントトップとして光り輝いていた。

「わぁ、きれいだね~。とてもよく似合うよ」
「そう?うれしい。シャイロー、ありがとう。でも・・・」

 アリサの表情が突然曇った。

「でも、私、もうすぐ生贄になってしまう・・・だからこのオーブはもらえないわ」

 アリサはペンダントを首から外してシャイローに返そうとした。

「何を言ってるんだよ。それは君がしっかりと持っておくんだ」
「でも・・でも・・・」
「アリサ」
「ん?」
「奇跡を信じるんだ。最後まで希望を捨ててはいけないよ」
「うん、そうだね。でもね、奇跡が起こらなくてもいいの。アリサは死ぬ直前にあなたと出会えたこと、それだけで満足なの」

 アリサはそうつぶやくと瞳に涙を浮かべた。

「アリサ・・・」 「あなたと出会えて、こんなに好きになってしまって・・・私、幸せよ」
「アリサ、僕も君に出会えこと、神に感謝している」

 出会ったばかりなのに、まもなく別れなければならない。
 シャイローはアリサが不憫で堪らなかった。
 何とかアリサを助けてやりたい。
 夜陰にまみれて逃げればアリサは助かるかも知れない。
 しかし、この村を捨てて逃げるわけには行かない。
 もし逃げれば、両親は咎められるだろうし、生贄を失った村もきっと困るだろう。
 それにアリサの性格から考えてもきっと逃げないだろう。
 何とか救う手立てはないものか・・・

 シャイローが思い悩んでいると、突然、アリサが驚くべきことをささやいた。

「ねぇ、シャイロー、私を愛して?死ぬまでに一度で良いから私を愛して・・・」
「アリサ・・・」

 シャイローはアリサをやさしく抱きしめた。

「アリサ、僕は君を深く愛してしまった。だから君を離したくない。失いたくない」

 シャイローの悲痛な表情を見て、アリサは号泣してしまった。

「シャイローっ!私、死にたくないよ!もっともっと、生きていたいよ~!」
「アリサ・・・助けてあげられない僕を許して・・・」

 アリサはシャイローの胸に顔をうずめ泣き続けた。


 それからどれだけの時が経ったろうか。
 流す涙も涸れ果てたアリサは、いつしか一糸まとわぬ姿になりシャイローに抱かれていた。
 最初で最後の二人の契り。
 めくるめく愛に、二人の炎は激しく燃え上がった。
 シャイローはアリサの身体を隈なく愛撫した。
 これにはアリサも耐え切れず、歓喜に嗚咽を漏らした。
 一通りアリサへの愛撫が終わると、アリサもシャイローの股間に顔を埋め、怒張したしたモノを握りしめ、可愛い口で咥え込んだ。
 その仕草はまるでキャンディーでもしゃぶるように、ペロリペロリと美味しそうに舐めあげた。
「うっ・・ア、アリサ・・・君が・・・欲しい・・・」
「シャイロー、愛してぇ・・私を愛してぇ・・・」

 シャイローはアリサと瞳を交わし、小声でささやいた。

「アリサ・・・ひとつになろうね・・・」


続く→6

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