第30夜 屋上の王子様
屋上の王子様

 ヒロインは、普段人が来る事のない学校の屋上で授業をサボっている大柄な女子高生。そこへやって来た中学生みたいな後輩の男子に話し掛けられ、ウザいので無視しようとすると、隙を突かれて首輪と手錠で拘束されてしまう。そのまま放置されて見つかりそうになった危機に再び登場した後輩が、白馬の王子様のように見えてしまったヒロインは、彼の手でSM調教される快感に溺れていくのだが……(9220字) 

 その日も私は学校の屋上に上がり、ぼんやり景色を眺めていました。

「ああ~、いい天気……」

 小春日和って言うんでしょうか。私はあったかい春の陽気に、ついそう一人言を呟いていました。

「こんにちは」

 そう背後から声を掛けられた私は、ゆっくりと振り向きます。そこには見たことのない、私よりずっと小柄な男の子がニコニコしながら立っていました。中学生かと思いましたが、うちの高校の制服を着ています。

「何してるの?」
「別に」
「授業中だけど」
「じゃ君は?」

 面倒くさいのでシカトしようかと思いましたが、黒縁メガネを掛けた中学生みたいな相手に、つい気を許してしまった私は、「君」なんて言ってしまいました。どう見ても下級生でしたから。

「サボってる」
「ふうん」

 これ以上ちょっかいを掛けられても面倒なので、私はそう言うと思い切り彼から視線を外し、学校の外を見ます。でも少しばかり高いビルがぼちぼちと、後は山が見えるだけで特に面白い物は見えません。この町はたかだか4階建てのうちの高校より高い建物はほとんどない、田舎のショボい町です。

 ところが彼は諦めません。それどころか体育座りで大きなエアコンの室外機みたいな機械にもたれて座っていた私の正面に回り込んで来ました。

「ねえお姉さん」
「お姉さん?」

 私は露骨に嫌な顔をしてあげました。なんてなれなれしいやつだろう、と思いながら、私がその場を去ろうとしなかったのは、彼の下手すれば小学生に見られそうな外見と、甲高い女の子みたいな声のせいでしょう。まるでコナン君みたいな子だと思いました。

「でもお姉さんでしょ。僕、中山大地、1年生。お姉さんは?」
「3年だけど」
「やっぱりお姉さんだ!」

 何が嬉しいのか、彼は妙にはしゃいでいました。

「ねえ、お姉さん名前は?」
「……ながさわまさみ」 
「へえ、同姓同名なんだ」

 私はいい加減イライラして来ました。

「授業に戻らないの?」
「まさみさんだって授業サボってるじゃない」
「私はいいの!」
「何で?」

 らちが開かないので、はっきり言ってあげる事にしてあげた。

「あのさ、ウザいんですけど、君」
「中山大地だよ」
「じゃあ中山君。ここ私が先にいたんだから、邪魔しないで」
「いいじゃん、お話しようよ、お姉さん」

 私ははあ~とため息をつき、コイツの事をシカトする事にしました。ここは狭い空間で本来は人が座り込めるような場所ではありません。恐らく5人も人が出たらギュウギュウ詰めになってしまうでしょう。

 そんな所に知らない男の子と2人でいるのは嫌でしたが、仕方ありません。私だって最近発見したほとんど人がやって来ない、授業サボリにはもってこいの場所なんです。今追い出されたら行き場に困ってしまうし、そんな理不尽な事はありません。私は彼が諦めて出て行ってくれるのを待つ事にしました。

「ねえ、まさみお姉さん。スカートの中見えてるんだけど……」

 シカトしようと思った私は、いきなりそんな事を言われて少し動揺してしまいました。体育座りだから、確かに見えています。でももちろん黒いハーフパンツをはいてるので問題はないはずなのですが。

「お姉さんって、アシが長いんですね」

 あらぬ方向を向いてシカトしようとしているのをいい事に、しげしげと覗き込みながらそんな事を言われると、私はつい羞ずかしくなって太股をきつく合わせ、短めのスカートでなるべく隠そうとしていました。

「隠さないで見せてよ、まさみさんのアシ……」

 私はシカトするのを諦め、一言言ってあげました。

「この変態」

 そしてやむなく私の方から、その場を離れようと思ったのですが、その瞬間驚くべき早業で彼は私が体育座りで前に組んでいた両手にガチャリ、と手錠を嵌めて来たのです!
 
 それだけではありません。急展開に目を白黒させている私の首には首輪が嵌められ、あっと言う間に私がもたれて座っていた室外機にチェーンで繋がれてしまいました。

 私は授業サボリのだらけたムードと、コナン君みたいな彼の外見にだまされて気が緩み、情けないほど何も出来ませんでした。そして遅ればせながら大声を出して助けを呼ぼうと思ったのですが、その口にも素早く柔らかいボールみたいな物を詰められて悲鳴を上げる事も出来ませんでした。

「まさみお姉さん、僕とSMごっこで遊ぼう」
「ん~っっ!!」
「放置プレイって言うらしいよ」

 そう言った中山君は、更に私の目に妙に頑丈なアイマスクを嵌めて視界を奪い、そのまま気配を消してしまったのです。私は余りの彼の早業にまるで狐に摘まれたような気分でしたが、時がたち気分が落ち着くに連れて、だんだん恐怖が込み上げて来ました。

ーーこれって、悪い冗談だよね……

 そう、彼は「SMごっこ」と言ったのです。本気で女性を拘束してしまったら「ごっこ」ではすみません。きっと抜け道があるに違いありません。

 私は努めて冷静になろうと自分を落ち着かせ、まず何か逃げ出す方法があるのではないかと調べてみました。が。

 ギシギシ、ギシギシ……

 首輪と手錠は金属製の本格的なもので、動かそうとすると金属がきしむ嫌な音と共に首と手に食い込む冷たい感触で、これが「ごっこ」なんかではないという過酷な現実を思い知らされるだけでした。

ーー痛い……こ、こんなバカな……

 後ろにすがった体育座りの状態できつく首輪を付けられているためほとんど身動きが取れず、無理して動こうとすると首が絞められてひどい苦痛に襲われました。

「んんっ! んーっっ!!」

 恐怖にかられて悲鳴を上げようとしても、口枷もやはり本格的で声になりません。さらにそういう仕組みなのでしょうか、声を出そうと無理をすると冷たい液体が頬を伝いました。私の唾液が口に噛まされた柔らかいボールから溢れ出て滴り落ちるのです。

ーーああ、こ、こんな……

 ひどい屈辱を覚えた私は、顔が真っ赤に火照るのを感じ、そこに冷たい涎と、さらに涙まで伝う冷たい感触に打ちのめされた気分になりました。とても耐えられません。声を出そうとする無駄な努力は諦めるよりありませんでした。

 涙がこぼれた目を覆うアイマスクもお遊び程度のものではなく、ゴーグルみたいに完璧に目を塞いでいて、繋がれた両手で外そうにも外れる気配がないのです。どうやら頭の後ろで鍵が掛けられてるようでした。

 これはどう考えても「ごっこ」どころではありません。本格的なSMプレイに使うようないかがわしい道具で、私は動く事も見る事もしゃべる事も出来なくなっているのです。私はあんなガキっぽい男の子の外見にだまされた事を激しく後悔しましたが、もうどうしようもありません。

ーーまあ、いっか……

 が、私らしくそう諦めの心境になると、不思議なくらい気が落ち着き、恐怖も和らいで来ました。初めて授業をサボった時の事を思い出しました。

 私達の高校は進学校で、私も一応大学進学を目指しています。私がサボる授業は体育で、今他の女子達は、さっき中山君に無遠慮に覗き込まれたハーフパンツをはいて汗を流している事でしょう。

 体育の先生に気分が悪いので保健室で休んでます、と嘘をつき、そのまま空いてる教室を探してそこに居座りました。始めはやはり罪悪感でドキドキしましたが、やはり(まあ、いっか……)と、どうでもいい心境になるとすごく気が楽になったんです。

 さて、結局体育座りになりとりとめもない事を考えて時を過ごそうとした私でしたが、時間の経過がわからないのには参ってしまいました。どうしても良からぬ事を考えてしまいます。

ーー中山君が帰って来るまでに、誰かに見つかったら、どうしよう……
ーー中山君が帰って来なかったら、どうしよう……

 トイレに行きたくなったらどうしよう、とも思いましたが、おもらししちゃえばいいか、などと考えたりもしました。まあ、いっか、の精神ですね。(笑)授業をサボる快感と似通ったものがあります。

 そんな投げやりでユルユルの私でしたが、さらに時がたつと、中山君の帰りが遅過ぎるような気になって来ました。

 ああ、そっか。授業が終わるのを待てばいいんだ。チャイムが鳴ったら彼はやって来るに違いありません。授業時間は50分ですから、待ち時間は30分くらいのものでしょう。

 それに気付いた私は、今度は30分ってこんなに長かったかしら、と思いました。もう何時間も待っているような気分になっていたのです。でも、こんなもんかも知れないな、と納得した頃、3時間目の授業終了のチャイムが鳴りました。

 誰も来ませんでした。

 そのまま4時間目の授業開始のチャイムが鳴ると、私はさっきまでのお気楽気分が吹き飛んでしまいました。今度はさらに長い50分、良からぬ事を考えぬよう過ごさねばなりません。始めに考えた2つの考えがどんどん膨らんで来てしまいます。

ーー中山君が帰って来るまでに、誰かに見つかったら、どうしよう……
ーー中山君が帰って来なかったら、どうしよう……

 ふと気が付くと、私は顔に冷たい滴りを感じました。よせばいいのに、無意識に声を出そうとしてしまっていたのです。

「んーっ! んんーっっ!」

 さらに首や手が痛くなるまで必死に体をもがかせ始めていました。そんな事をしても無駄とわかっているのに。大人しくしておけば楽なのに。

 でもそうしなければおかしくなってしまいそうでした。

 こうして永遠とも思われる長い時間が過ぎ、暴れるのにも疲れた私がただメソメソと泣いて顔をベトベトにしていると、ようやくチャイムが鳴りました。お昼休みです。今度こそ中山君は来てくれるでしょうか。

「へえ、こんな所に出られたんだ」
「スゲえだろ。俺もこないだ初めて知ったんだ」

 背後から聞こえて来た声に私は愕然とし、凍り付いてしまいました。中山君ではありません。男子2人のもっと低い声です。

ーーああ、もう、おしまいだわ……

 さんざん考えてしまった怖ろしい可能性が現実になってしまったのです。彼らはSM道具で目と口を塞がれ首輪を繋がれている大柄な女子を見て、どう反応するでしょう? その後の惨めなシナリオを、私は何通りも想像してしまっていました。

 が、その危機一髪の瞬間でした。

「何してんの?」

 甲高い女の子みたいな男の子の声です。

「いや、何でもない」
「こんな場所があるんだな、って調べてただけだよ」

 すっかり作ったような展開でしたが、私の危機を救ってくれた王子様が、アイマスクを外してくれました。

「危ない所だったね、お姉さん」

 そうニコニコ無邪気そうに笑うコナン君が、本当に白馬の王子様のように見えてしまいました。

「さっきの人達、タバコを吸いに来てたみたいで、僕が声を掛けたらすぐ逃げて行ったよ」

 涙でけぶる目を見られるのはとても羞ずかしかったけど、私はしっかりと「王子様」を見つめます。

「SMごっこ、スリルがあって楽しかったでしょ、まさみお姉さん」

 彼が忌まわしい口枷を吐き出させてくれながら、私の顔を覗き込んで来ます。私はさっき味わったのとは違うドキドキで胸をときめかしてしまいました。

「ねえ、ホントの名前教えてよ、お姉さん」
「日浦、麻衣……」
「まいお姉さんって、言うんだね。僕は中山大地。大地君って呼んでよ」
「イヤ……」

 えっちな大地君が、私のハーフパンツの中に無遠慮に手を突っ込んで来ても、拗ねて甘えるような声しか出ませんでした。

「まいお姉さん、ビショビショだよ。もしかして、おしっこしちゃった?」
「ち、違うよ……」
「じゃあやっぱり、SMごっこが気に入ってくれたんだね」
「ああ……」

 信じられませんでした。私はえっちの経験はまだありませんし、怖くて1人えっちもした事もなかったんです。もちろん女の子が気持ち良くなると濡れてしまう、と言う知識くらいはありましたけど。

「麻衣お姉さん、キスしよ」
「大地君……」

 私は1人っ子ですけど、黒縁眼鏡のコナン君みたいな大地君が唇を尖らせて迫って来ると、まるでかわいい弟とイケない事をするような感じがして、異常に興奮してわけがわからなくなり、目をつむって彼に唇を与えてしまったのです。

 キスの間も、大地君の手は私の濡らしてしまったアソコを弄っていました。こうして初めてのキスとえっちを同時に経験してしまった私は、身も心もトロトロに蕩けるような心地良さに浸っていました。

 大地君が唇を外し、手を抜こうとした時、私は無意識に(行かないで)という感じで太股で彼の手を挟み付けるという、羞ずかしい反応をしてしまいました。

「麻衣お姉さんが歓んでくれた証だよ。舐めてみて」
「!!」

 大地君の濡れて光る指を1本舐めると、すっぱいのと苦いのが混じった味がしまった。これが私のラブジュースの味でしょうか。

「パンツを見せてよ」
「イヤ……」

 濡れてるのに。

 でも大地君がハーフパンツを脱がせて来ると、私は腰を浮かせて協力してしまいました。 

「手が邪魔だよ。後ろに組み直して」

 大地君が前で掛けていた手錠を外して来ると、私は言われる通り両手を背中に回してそこで手錠を掛け直されました。

 いつの間にか私は、大地君との「SMごっこ」を嫌がらず、彼と合意の上で羞ずかしい格好にしてもらっていたのです。

「ホントに麻衣お姉さんって、アシが長いなあ。モデルさんみたいって、よく言われるでしょ」
「そんな事、ないわ」

 私は身長が170cm以上あってよくデカいとは言われますが、スタイルがいいわけではありません。ハッキリ言って背が高すぎる事にはコンプレックスを持っています。

「ぼ、僕、もう我慢出来ないよ!」

 私のスカートを手でめくって覗き込んでいた大地君が、興奮した口調でそう言うと、両脚の間に顔を埋めて来ました。

「駄目よっ!」

 私はそう言いましたが、彼の頭を挟み付ける形になった太股の締め付けは形だけで、彼が両手でグッと押し広げて来ると簡単に力を緩めてしまいます。

「お姉さんの、いい匂いがするパンツだ……」

 大地君は私のビショ濡れパンツに頬ずりして来るんです。

「汚いよ、大地君……」
「麻衣お姉さんの、えっちなアソコの形が透けて見えてる……」
「もう、変態……」

 私は変態な大地君に、もっとえっちな悪戯をされる事を期待してしまっています。どちらが変態だかわかりません。

 ところがそんな私の気持ちを知ってか知らずか、大地君はそこでもう顔を上げてしまいました。

「写真を撮ろう」
「ど、どうして……」

 えっちをやめちゃうの?とは、とても言えませんでした。大地君は、ビショビショでアソコの形がわかると言う私のえっちなパンツが丸出しになっている羞ずかしい写真を、ケイタイで撮影していました。接写や、ちょっと引いて顔まで入れた写真も撮られました。

「これからも麻衣お姉さんに遊んでもらいたいから」

 え、それってもしかして脅迫でしょうか。大地君はそれ以上何も言いませんでしたが、私にはしっかりと意味が伝わり、これからも同じように授業をサボって屋上でSMプレイを楽しむ事を約束してしまったんです。

「ねえ、大地君。私なんかでいいの?」

 大地君が手錠や首輪を外し、服装も整えてくれた後、何だかすっかり恋人同士みたいな気分になった私はそう聞きました。こうして立って見ると彼は私より頭1つ低いんです。

「なんで?」
「だって私、大地君より背が高すぎるし……」
「そこがいいんじゃないか」
「年上だし、あんまりかわいくないでしょ」

 私ははっきり言ってあまり美人ではありません。背が高過ぎるというコンプレックスもあって引っ込み思案な私は、男の子とお付き合いした事もないのです。

「麻衣お姉さんは、僕のお姫様だよ」
「えっ!」

 そんなクサイセリフを言った大地君が両手を広げて口を尖らせています。私は何だか小さな子供とイケない事をしているような少し倒錯した気持ちでしたが、身を屈めてもう一度彼と唇を合わしました。ものすごく胸がドキドキしましたが、私は小さな「白馬の王子様」を見つけたような幸せな気分でした。

 それから私達は示し合わせて同じ時間に授業をサボり、屋上でSMデートを重ねました。いつも私が囚われのお姫様となり、いろいろえっちな悪戯をされてる所を、王子様となった大地君に救出されると言うイメージプレイです。

 大地君はとてもえっちで変態なんです。2回目の屋上デートで彼にバージンを捧げてしまうと、彼の仕掛ける行為はどんどんエスカレートして行きました。他人が見ればずいぶんとひどい事をされてるように見えたでしょうが、最後に助けてくれる「白馬の王子様」である大地君の優しいキスが欲しくて、私は何でも受け入れました。

 そして次第に、彼が仕掛けて来るとんでもない恥辱的な行為にさえ、私は全身が慄えおののく程の興奮を覚え、深い歓びを覚えてしまうようになったのです。

「今日は又すごくえっちなデザインの下着だね」

 その日も屋上に上がって大地君と会った私は、羞ずかしくて真っ赤になりながら、まずブラジャーを外して手渡しました。白くて三角ビキニみたいなヒモ付きの下着です。サイズが小さいし、とても薄くてスケスケなので、昨日着けてみてからずっと興奮が治まらない私は、ピンと乳首を勃起させていました。

 それとなくセーラー服の中を覗いて見ると、グッとそそり勃った乳首が丸見えで薄いブラの生地を押し上げているという、余りにえっちな光景に自分でも頭がクラクラしそうでした。

 この所、こうして大地君に会うとまず着用している下着を奪われます。彼がとても喜ぶので、私もなるべくえっちなデザインの下着を着けてあげるようにしてるのですが、今日は特別にエロティックだったようです。 

「パンツもちょーだい」

ーーああ……

 ベトベトで下着であった痕跡もとどめていないようなショーツを自分で脱いで手渡すのは、もう穴があったら入りたいくらいの羞ずかしさで、顔から火が噴き出そうでした。

「凄いや。絞ったら水が出そうだよ、麻衣お姉さん」

 大地君はとても嬉しそうに私の汚れたヒモパンをくんくんと匂っていました。彼との屋上デートに備えて会えない時私はいつも同じ下着を着けるようにしてて、羞ずかしいんですけどおしっこの後始末もしませんから、メチャクチャに汚れてます。

 それに大地君にいっぱい気持ち良いえっちを教えてもらった私の体はとても欲張りで、毎晩1人えっちしないではいられません。彼の黒縁メガネの子供っぽい顔を思い浮かべながら指を使うと、私は羞ずかしいおツユをタップリとパンツに吐きかけてしまうんです。

 今日は朝から授業中でも私のアソコは期待でざわめいて、さらにベットリと新鮮な染みを汚れパンツに付けてしまってましたから、こうして離れていてもプーンと汚穢にまみれた匂いが漂っています。でも大地君は、私が下着を汚せば汚すほど喜んでくれる変態です。

「暑くなって来たからかな? とっても臭いよ、麻衣お姉さん。こんな汚いえっちなパンツをお姉さんがはいてるなんて思ったら、僕チンチンが勃って来ちゃった」

 私は思わずゴクリと唾を飲み込む羞ずかしい反応と共に、大地君が学生ズボンの前を大きくさせているのを見つめていました。でもこれはまだお預けです。

「今日は面白い物を持って来たよ」

 そう言った大地君が見せてくれたのは、ぷっくりと真ん中が膨らんだ奇妙なプラグでした。これは私にどんな快感を与えてくれるものでしょうか。大地君はいつも私を歓ばせるために、いろんな道具を使ってくれるんです。

 私はもう言われなくても背中に両手を回して手錠を掛けてもらい、座ったまま動けなくなるよう首輪を繋いでもらいます。さらに、アイマスクと、ボール状の口枷も。初めて彼が「SMごっこ」を仕掛けて来た時と同じ道具一式です。

 そして今日彼が仕掛けて来た悪戯は浣腸でした。普通は1つで十分なイチジク浣腸を2つも入れてもらいます。私は放置されてる間にお腹にためてしまった汚物を、救い出してくれた大地君に向けて思い切り下品な音まで立てて出してしまうのでしょう。

 その時どれだけ興奮してしまうかと思うと、チュルチュルと生暖かい浣腸液がお腹の中に入れられる時から、もう私はイッテしまいそうでした。私は浣腸だって大好きなプレイなんです。

 だけど大地君が、浣腸を我慢するためのストッパーを入れてくると、私はビックリしました。さっき見せてくれた中が膨らんだプラグに違いありません。このプラグは全体がジーッと小刻みに慄え始めたんです。

 大地君が助けに来てくれるまでの時間、私はこのアナルプラグのおかげで何度も何度も気をやってしまいました。今私の体の中ではアナルが最高に感じてしまうんです。さらに浣腸液が効いて来るとキリキリと腸が捻れるような激痛とも闘わねばなりません。

 凄まじい痛みと快感が交互にやって来るような状態でのたうち回りながら、私は「白馬の王子様」が現れるのを心の底から待ち望んでいました。

 ところがその日、大地君は1人ではありませんでした。

「おい、マジかよ、大地。ホントにやらせてくれんのか?」
「ああ、もうすっかり調教しちゃってさ。僕の言う事なら何でも聞くよ」
「さすがは年上殺しの大地だな。お前の調教の、お手並み拝見といくか……」
「顔はブスなんだけどさ、とにかくデカイんだ、この女。乳もケツもデカくて迫力満点だぜ~」

 私はいつになく強烈な放置責めでほとんど意識が朦朧としていたので、これが現実なのか悪夢なのか判別がつきませんでした。

 乱暴にアイマスクが外されると、大地君は見たことのない2人の男の子を連れていました。初めて彼に出会った日に、タバコを吸いに来ていたと言う2人である事は、後から知らされました。

 大地君がバッとスカートをめくると、男の子達はお~っと歓声を上げました。

「マンコに毛がねえよ、このお姉ちゃん」
「とうの昔に剃っちゃったからさ。毎日自分で処理してんだぜこの女。バカだろう?」
「もうマンコから潮吹いてるぜ」
「ブスだから男日照りでさ。ちょっと抱いてやったら、こんな淫乱になっちまったんだ、ハハハ……」

 あの大地君がそんなひどい言葉を口にしているのが信じられませんでした。そして彼が振動アナルプラグを抜き取ると、私はブリブリ~と派手な破裂音と同時に大量のウンコをまき散らしてしまいます。

「ほら、クソしながら気をやったんだぜ、こいつ」
「ホントだ、スゲー気持ち良さそうな顔して、びゅーって潮吹き上げたもんな」
「お、俺もう我慢出来ねえよ」

 いつもは大地君が優しく汚物の後始末をしてくれるのに、お尻や太股やスカートに汚いものが付いたまま、私は汚物が邪魔にならない場所まで引きずって行かれました。

 そしてボールを吐き出した私の口に突き付けられた、大地君のものではないペニスを私は含み、覆い被さって来た少年の、やはり初めてのペニスで私は貫かれました。

 正体を現した「王子様」がニヤリと悪戯っぽく笑うのを横目で確認しながら、私は彼のモノより大きな2本の男根を迎え入れて、これまでで最高の感激に次々と天国に昇って行ったのでした。 

~おしまい~


プチSM千夜一夜ものがたり 第2期 目次